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コモドジャパン 世界第2位ベンダーが日本法人設立 代理店拡充で認知度高める

2008/03/10 20:55

週刊BCN 2008年03月10日vol.1226掲載

 世界第2位の大手SSL証明書ベンダーである英コモド(CEO Melih Abdulhayoglu)はインターネットサーバーサービスなどを手がけるプロックスシステムデザイン(古山浩之助社長)と協業し、日本法人コモドジャパン(井上美紗子社長)を設立した。同社は、製品の日本語化やマーケティング、代理店の拡充による認知度の向上と販売強化を図る。同社は初年度、SSL認証発行枚数5000枚、1億8000万円の売り上げを見込んでいる。

 同社は、インターネットサーバーサービスなどを手がけるプロックスシステムデザインと、英コモドの合弁会社。これまで日本では代理店の一つである「日本コモド」が「コモド」の名前で営業を行っていたが、グループ会社の「日本クロストラスト」との合併を機に「日本クロストラスト」に社名を一本化した。「コモド」の名前が使用されなくなったことを受け、昨年春からいくつかの代理店が、日本法人設立に対する提案を英コモドに対して行っていた。英コモドも日本法人の必要性を理解し、国内の各代理店や、英コモドの関係者が来日した際のサポートを行っていたプロックスシステムデザインと合弁し、今回の日本法人設立に至った。

 コモド製品はグローバルで販売され、国内でも複数の代理店が取り扱っていたが、ユーザーが導入する際、製品は英語バージョンであり、また決済通貨も限られるなど、導入に対する壁があった。日本法人を設立したことにより、各製品、サービスの日本語化、これまでドルなど限られた通貨でのみ可能だった決済を日本円でも決済可能にした。今後は代理店だけでは行えなかったプロモーション活動を積極的に行っていくほか、これまで国内代理店は英コモドと直接契約を結んでいたが、今後は日本法人が新たに代理店を拡充する。「コモド製品だけを売ってくれる代理店を拡充するのではなく、他社のSSL証明書を扱っている代理店も増やしていくことで、SSL証明書の選択肢を増やしていきたい」(井上社長)としている。「国内でもコモドはすでに導入実績があるが、ブランド名を前面に出さないホワイトブランドでの導入も多かった。今後はコモドブランドを日本で浸透させたい」とも。

 他社のSSL証明書では、同一サーバー上の同一ドメイン内の複数のサブドメインすべてを保護する、ワイルドカード証明書などが販売されている場合も多い。一方コモドは「同一サーバー上の『jp、com』などの複数のドメインを保護できる『マルチドメイン』を販売している」(佐田拓也執行役員)のが特徴。また、他社と競争性のある値段で提供できるのも強みとしている。
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