マイクロソフトの日本法人(樋口泰行社長)と韓国法人が人材育成で協力することとなった。3月下旬、インターン制度を活用した韓国人学生2人を日本に招待し、日本法人の取り組みや日本のIT産業界の現状を紹介するなど、国の枠組みを超えた学生支援施策を行った。マイクロソフトは社会貢献の一環として、世界レベルでIT人材創出のための学生支援を手がけているが、異なる国の法人同士が協力して交流を図るのは今回が初めて。

 滞在期間は3か月間で、マイクロソフト日本法人での人材教育や社会貢献活動担当者などから日本の取り組みに関する講義を受けたほか、ITベンチャー支援コミュニティ「Wipse」のイベントにも参加。マイクロソフトが支援する日本のIT企業とも交流を図った。招待したのは、ともに韓国法人のインターン制度を活用して2か月間の研修を受けた学生で、応募者数約380人のなかから選ばれた人材だ。韓国法人では、学生支援策として、「イノベーションセンター」やインターン制度の会員企業11社、政府機関と協力してインターン制度を展開している。

 学生の1人、ベ・ジョンマン氏は今回の来日とインターン制度について、「普段は会えないような人に会うことができ、マイクロソフトとIT業界への理解が深まった。正直にいうと、マイクロソフトには独占的なイメージが強く、あまり良い印象を持っていなかったが、今回の研修期間でそのイメージががらっと変わった」と感想を述べた。ジョンマン氏は大学4年生で今年春に卒業後、同制度で研修先になったITベンチャー「バイコン」に入社する予定だ。

 今回の施策をディレクションした長井伸明・デベロッパー&プラットフォーム統括本部ビジネスインキュベーション(LSE)シニアマネージャは、「学生のうちからIT業界で働ける環境を用意するのは、業界のリーディングカンパニーであるマイクロソフトの仕事であり責任。日本はこれまで米国には目を向けていたが、アジア諸国との交流が少なかった。成長著しい韓国や中国、インドとの交流をさらに進めてアジア全体の成長に貢献していきたい」と話し、今後も継続的に人事交流を図っていく姿勢を示した。