外資系メーカーが日本に進出する際のコンサルティング事業を手がける日本ネットワークストレージラボラトリ(JNSL、宮坂新哉社長)はこのたび、台湾メーカーであるクアンタコンピュータが製造するスイッチの販売を開始した。成熟した国内ネットワーク市場に、省電力など技術力をアピールして一石を投じる。クアンタの製品については、昨年、サーバーを発売しており、近くストレージ機器も出荷開始する予定だ。これにより、インフラ提供を追求していく。

 JNSLが日本市場に投入したクアンタ製スイッチのブランドは「QSSC」。クアンタにとっては、日本のネットワーク機器市場へ自社ブランドで参入するのは今回が初となる。JNSLがクアンタのOEM(相手先ブランドでの供給)能力に目をつけて開発を促した格好だ。宮坂社長は、「クアンタの製造・開発力は、どのメーカーも認めているところ」と語る。クアンタは、ワールドワイドで提供されているノートパソコンの40%をOEMで提供していることで評価が高い。サーバーやネットワーク、ストレージなど情報インフラ部分のOEMビジネスも手がけている。「自社ブランドでユーザーに対しても知名度を高めることが重要」との判断に基づいた日本進出をJNSLが支援したわけだ。JNSLは「近くストレージ機器の発売も計画している」という。昨年にはサーバーも日本市場に投入しており、「ストレージ機器を揃えることで、インフラビジネスの拡大を図っていく」狙いだ。販売ルートは、サーバーでも契約を結んでいる日本ソルテックを経由する。

 JNSLは、日本市場への参入を果たせていない外資系メーカーに対して、市場に適した製品開発の提案をビジネスの柱に据える。宮坂社長は、ディストリビュータである東京エレクトロン(現・東京エレクトロンデバイス)のCN(コンピュータ・ネットワーク)分野で、新興メーカーの製品を日本市場で販売する業務に携わった。「今後は、OEMベンダーが自社ブランドを開発することは成長するうえでカギとなる」と指摘。ハードウェアの低価格化にともない、OEMビジネスにも利益を確保できないといった影響が少なからず出始めつつあるなか、OEMベンダーによるビジネス領域の拡大を重点に置く。OEMベンダーの自社ブランド化は、市場の競争激化にもつながる可能性を秘めている。