エクストリームネットワークス(久保田則夫社長)は、通信事業者向けビジネスで起死回生を狙う。スイッチなどハードウェアの低価格化が進んでいるなか、強固なネットワークインフラを構築できる技術力を武器に高収益の製品販売を強化する。

 昨年度(2008年6月期)、エクストリームの売上高は前年並み。一昨年度と比べて案件は増えているものの、ハードウェアの低価格化が影響して予想と反する結果になった。「市場環境は決して悪くはない。しかも、競合が増えて競争が厳しくなっているなかで打ち勝ったという自負がある。しかし、どうしても収益が伸びない」と、久保田社長は打ち明ける。法人市場ではリプレース案件が出てきているものの、ネットワークインフラに対する投資については極端に抑制する傾向が強い。「できるだけ安い機器を導入するのが当たり前になっている」(久保田社長)なか、ベンダーは収益性を高める柱がなければならない。そこで、強固なネットワークインフラを求め、現状でも惜しみない投資を続けている通信事業者などSP(サービスプロバイダ)市場で今年度はビジネス拡大を図ることに乗り出した。

 同社にとって、SP向けのネットワークインフラ案件を増やすための決め手になるのが「PBB-TE(プロバイダ・バックボーン・ブリッジング・トラフィック・エンジニアリング)」と呼ばれる技術。仮想コネクションの自動設定が可能な次世代の広域イーサネットサービスで主流といわれる「VPLS」との相互接続が可能で、SPが構築している既存のネットワークを維持しながら次世代ネットワークを構築できるのが特徴だ。ワールドワイドで、すでに10事業者が試験運用での採用に名乗りをあげており、日本のSPにもアプローチをかけている。「マーケットでは、面白い取り組みとして期待する声が出始めている」と自信をみせている。

 一方、法人向けビジネスは「今年度は導入を促すためのキーワードを探すのが難しい」としている。ただ、「環境問題を視野に入れた“グリーンIT”を1つのキーワードとしてデータセンターを対象にリプレースを進める」方針で、今はハイタッチ営業でユーザー企業を開拓している段階だ。