EMCジャパン(諸星俊男社長)は、コンテンツ管理ソフトの「ドキュメンタム」を日本市場で広めることに力を注いでいる。業界特化の製品を一般オフィスでの導入を促すため、このほどウェブ2.0に対応した「ドキュメンタム6.5」の販売を開始した。これにより、主力製品であるストレージ機器を担ぐ販売代理店にも売ってもらいたい考えを示している。

 EMCがドキュメンタムを買収したのは2004年のこと。ECM(エンタープライズ・コンテンツ・マネジメント)の観点から、自社のストレージだけでなく他社製品をも統合的に管理できることをアピールし、ビジネス領域の拡大を狙った買収だ。日本法人でもドキュメンタムを1事業部として組織化しており、ユーザー企業を増やすことに力を注いできた。

 とはいえ、日本市場ではドキュメンタムは思うように浸透していないのが実状だ。業界に特化したビジネスしか手がけられなかったことにその理由がある。例えば製薬業界ではドキュメンタムブランドが知れ渡っている。しかし、一般に広く名が知られていない。これはストレージ機器とコンテンツ管理の販売代理店が異なっていたためのようだ。業界ごとに複数の販売代理店を獲得することでビジネス拡大を図ろうと、「ドキュメンタム6.5」を発売した。

 日本市場では、同製品の特徴として「ウェブ2.0」をとくに訴えている。企業内の“新しい働き方”をコンセプトとして、検索機能やユーザー間のやり取りが容易に行える操作性を強化した。企業レベルのコンテンツ管理に対応するため、レコード情報の統合管理やビジネス・プロセス化が可能な機能も搭載している。価格は1ユーザーあたり8万円前後に設定した。

 販売代理店の新規開拓に向け、まずストレージ機器の販社にアプローチしているという。CM&A事業本部の古根川哲也・本部長は、「操作性を改善したことにより、『ヴェロシティパートナー(ストレージ機器の販売代理店)』が売る意欲を見せている」と、ドキュメンタム製品でも販売契約を交わすことができることをアピールする。新製品は1年間で100セットの販売を見込む。パートナー事業本部長を務めるロバート・スティーブンソン常務執行役員は、「ヴェロシティパートナーがドキュメンタム製品の販売に意欲的なのは、コンテンツ管理ソフトの拡販に昨年から力を入れていることが功を奏している」と自信をみせている。さらには、「マーケットは、各業界で企業間のセキュアコラボレーションが進んでいるほか、ユーザー企業による海外進出などグローバル化のニーズが高まっている。そのため、ユーザー企業の購入意欲も促進させるのではないか」とみている。