NIコンサルティング(長尾一洋代表取締役)は、自社開発のSFA(営業支援ソフト)拡販のために、値下げ施策を開始した。競合製品を利用するユーザー企業がNIコンサルティングのSFA「顧客創造日報シリーズ」に乗り換える場合は、ライセンスを10%値引いて販売するほか、初年度保守料金を半額で提供するなど計5項目の特典を用意した。SFA市場は需要の中心である大企業向けが飽和状態で成長は鈍化傾向。他社も値引き販売を強化しているという。需要創出に向け価格メリットを前面に押し出す。

 「顧客創造日報シリーズ」は、10月中にも導入企業数が2000社に到達する見込み。競合のソフトブレーンやセールス・フォース・ドットコムが大企業を中心に顧客を獲得してきたのとは対象的に、NIコンサルティングのメイン顧客は中小企業で、とくに従業員数30-50人のユーザーを数多く獲得してきた。

 単純にライセンスを販売するだけでなく、導入前と導入後にSFAを活用した営業改善コンサルティングサービスを無償で提供することが付加価値。直販と販社経由の間接販売を併用し、1次代理店には大塚商会など約120社が存在する。

 今回の値下げ施策は、顧客数2000社突破記念の意味があるが、それとは別に「競合他社が大々的な値引きを始めており価格破壊が起きている。それに真っ向から対抗する手段」(長尾代表取締役)としての意味もある。NIコンサルティングはこれまで値引きをほとんど行ったことがなく、今回の値下げは初めての取り組みだ。長尾代表取締役は、「競合ベンダーは、メインターゲットだった大企業向けの販売が頭打ちになったことで、当社のターゲットである中堅・中小企業にも手を伸ばし、大々的な値下げで拡販している」と市場を分析。そのうえで、「当社としてもそれに向けて価格メリットを打ちだすことにした」と今回の施策を始めた理由を強調している。

 値下げ施策では、他社製品ユーザー限定で「顧客創造日報シリーズ」に乗り換える場合は、ライセンスを10%値引きし、初年度保守料金を半額にする。また、1人2万5000円で販売するSFAの有効利用のためのトレーニングを2人分無償で提供するほか、ユーザー企業が関連製品の「見積もり共有管理システム」と財務情報の可視化ツール「経営コンパスコープ」を半額で購入できるようにした。一連の施策で他社の値下げに対抗し、来年度(2009年12月期)末をめどに2500社まで顧客数を増やす計画を立てている。