今年5月にユニアデックスの子会社になったS&I(松本充司社長)。6か月が経過しようとしている現在、グループ連携が効果を発揮し始めているという。ユニアデックスとS&Iの2社間で協業プロジェクトを進めるほか、各拠点の現場レベルでは共同営業などで案件獲得に結びついている。

 S&Iは、IBM製品を中心とするビジネスに長けている。なかでも、仮想化関連の製品・サービスの提供に定評があり、サーバーやVMwareだけでなくストレージやネットワークを含めた仮想化システムを構築できるノウハウを持っている。ユニアデックスの子会社になってからも、これまでの強みを生かしたビジネスを継続。親会社のユニアデックスが日本ユニシスグループであるため、同社傘下になるのは金融機関向けビジネスで競合している日本IBM製品を担ぐことに歪みが生じるとの見方もあった。だが、蓋を開けてみれば「以前よりも、むしろビジネスが手がけやすくなっている」と、岸本孝夫・技術統括本部副本部長兼マーケティング部長はアピールする。

 サポートやアウトソーシングビジネスなどで“マルチベンダー化”を標榜するユニアデックスにとって、これまで手薄だったのがIBM製品。S&Iを傘下に収めたことでIBM製品のサポートも行えるようになったわけだ。S&Iがユニアデックスのビジネスを補完していることにもなる。一方、これまでS&Iは人員が少なかったことから全国網でビジネスを手がけることが難しかった。しかし、ユニアデックスが持つ全国網の拠点で仮想化関連の製品・サービスを提供できるようになった。「そういった点で、相乗効果が発揮できているのではないか」(岸本部長)と、S&Iではみている。

 また、サーバーやネットワーク、保守などで協業プロジェクトを走らせる計画を立てている。具体的な内容は今後詰めるが、「名古屋や大阪、福岡などの各拠点では、現場の営業担当者同士が案件獲得に向けた連携で需要を掘り起こしている。こうした例を全国レベルで行えるような仕組みを模索していきたい」考えを示す。こうした取り組みで、今年度(2009年3月期)は「前年度と比較して営業利益率がアップする」ことを見込んでいる。

 S&Iがユニアデックスの子会社になったそもそものきっかけは、同社の親会社だったネットマークスが日本ユニシスグループに入ったこと。日本ユニシスにとっては、ネットワーク機器販社のネットマークス傘下に収めておくよりもコンピュータ関連のサポートサービスを手がけるユニアデックスの子会社にしたほうが、グループ内で進めるICTソリューション事業拡大につながると判断したようだ。