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マイクロソフト 「Windows Mobile」をコンシューマに 年末商戦に向け、搭載端末を拡販

2008/12/01 21:13

週刊BCN 2008年12月01日vol.1262掲載

開発コミュニティも立ち上げ

 マイクロソフト(樋口泰行社長)は、モバイル端末向けOS「Windows Mobile」搭載スマートフォンを消費者に浸透・拡販するために、販促施策を本格展開する。同OS搭載スマートフォンのPR活動では、これまでビジネスでの利用を訴えるケースが多かったが、コンシューマ向けモデルが揃ってきたことで強化に動いた。活動では、年末商戦が始まる11月下旬から、実機に触れる場を東京都内に数か所設置し、画面を指で操作する魅力を訴える。

 「Windows Mobile」は、国内リリースから約3年が経ち、通信事業者5社から24機種が発売されており、同OS上で動作するアプリケーションは300種類を超えている。今年の年末商戦では「TOUCH pro」や「TOUCH Diamond」、「WILCOM 03」などの同OS搭載端末がリリースされる。

 11月下旬から始めたキャンペーン「Touch! Windows Mobile」は、東京都内の人気スポットにキャンペーン専用コーナーを設置。実機を置いて、訪れた消費者が実際の操作感覚を味わえるようにした。設置場所は、港区の六本木ヒルズや東京ミッドタウン、CD販売店HMVの新宿SOUTH店、渋谷店、銀座インズ店。合わせて、1月11日までに同OS搭載スマートフォンを購入したユーザーには、2泊3日の上海旅行などを贈るプレゼントキャンペーンも展開する。マイクロソフトは今回のキャンペーンで、「新規で500万人にリーチしたい」(笹本裕・執行役常務コンシューマー&オンライン事業部コンシューマー&オンラインマーケティング統括本部長)と意欲を示している。

 一方で、同OS上で動作するアプリの拡充施策も始める。スマートフォンで撮影した写真を専用のオンラインページ「SkyDrive」にPCを使わずにスマートフォンで格納し、友人や知人で共有できるマイクロソフト日本法人の独自サービスを年末に開始する。また、他のソフト開発会社が同OS上で動作するソフトを開発しやすくするため、開発者コミュニティを12月4日に発足させる。ハードの機能や品質だけでなくアプリの充実も図り、端末の魅力を訴える考えだ。

 笹本統括本部長は、「『Windows Mobile』だけでなく、『Vista』やネットサービスの『Windows Live』を組み合わせることで、マイクロソフトにしかない価値を提供できる。その点を強く推進したい」と話している。
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