京セラコミュニケーションシステム(KCCS、小林元夫社長)は、位置情報サービスの情報送信に使用するためにウィルコムのPHS通信網を追加した。これにより、通信費の月額定額制を利用することが可能になるほか、より短い間隔での位置情報取得が可能となる。同社はPHS通信網導入により、これまでアプローチできなかった路線バスや警備車両といった業界への導入を進める方針だ。PHSのみで、1年間で1500台の導入を見込む。

 同社の位置情報サービス「SAVE PLATFORM」は、同社がMVNO(仮想移動体サービス事業者)として提供しているモバイル通信サービスと、独自に開発したGPS位置情報端末「イチしるべ」を組み合わせたもの。「イチしるべ」から送信された位置情報は、同社のインターネットデータセンターである「D@TA Center」で運用・管理し、ASPサービスとして提供する。

 これまで「SAVE PLATFORM」では、「イチしるべ」から送信した位置情報を「D@TA Center」に送信する際、従量課金制のKDDI通信網である「KWINS 3G」のみを採用していたが、10月30日から月額定額制のウィルコムのPHS通信網「KWINS 4x」を追加した。

 従来の「KWINS 3G」は、広い範囲での位置情報取得に適しているものの、料金面にやや難点があった。

 一方、「KWINS 4x」は、対応範囲が限定されているものの、通信が安定しているという特色がある。また、定額制を採用していることから、「料金を気にせず、より短い間隔で緻密な位置情報を取得することが可能となる」(原良行・プロダクトサービス事業本部 GPIS事業部長)。

 路線バスや警備車両など、限られた範囲を巡回し、より詳細な位置情報の把握が必要とされる業界に対して、同サービスの導入を進めていく。同社は1年間で1500台の導入を目指す。

 もともと「SAVE PLATFORM」はマルチキャリア化を目指していたが、通信モジュールの電圧の違いからKDDI通信網である「KWINS 3G」で展開していた。今回のきっかけはKDDIの通信モジュールの仕様の変更。これによりPHSの通信モジュールを新たに追加することが可能になったのだ。