データセンター事業を積極化している京セラコミュニケーションシステム(KCCS、小林元夫社長)は、ユーザーIDを一元管理する自社開発システム「GreenOffice Directory」をSaaS型の従量課金制で3月までに提供することを明らかにした。コンプライアンスの観点から内部統制を強化するうえで同システムを利用する需要が増していることから、従来に比べ割安の月額数十万円で提供し、SMB(中堅・中小企業)を含めた幅広い層へ売り込む。

 同システムは日本の商習慣に合わせ人事など変更著しい企業内のユーザーIDを一元管理できる。2000年にインハウス型で販売を開始し、大企業を中心に累計10万ID(約50社)に導入されている。システム管理者は、新システム導入や新入社員入社、所属・組織変更などのたびにIDの追加やアクセス権限設定のメンテナンスを行うが、同システムはこうした作業を省力化できる。

 国内IT市場が冷え込む一方、「コンプライアンスに関する需要はある」(松木憲一取締役)と判断し同社データセンター経由のSaaS型で提供することにした。SaaS型のサービス販売では、これまで直販中心だったが、大企業とSMBに営業実績のあるSIerとの連携強化をする計画。また、「SMB層の会計ソフトウェアなどと一緒に販売できる仕組みも可能」(同)と、利用者のすそ野を広げることも検討する。(谷畑良胤)