伊藤忠テクノソリューションズ(CTC、奥田陽一社長)は、ハードウェア販売とソフトウェア開発をテコ入れする。ハード製品では、同社データセンターで採用した直流電源型のサーバーやストレージなどの販売を拡大。ソフト開発はSAPやオラクルなどのERP(統合基幹業務システム)をベースにSI(システム構築)ビジネスを伸ばす計画。同社はサービス事業が好調な一方、ハードなど製品販売やソフト開発は苦戦気味だ。この状況を打開するため、奥田社長は既存事業の底上げで「総合力」を高める方針を示す。

 需要が拡大するデータセンター(DC)に適した米ラッカブルシステムズの直流電源型サーバーなど競合他社にないハード製品の品揃えを強化することや、ERP関連のシステム開発体制を拡充する計画だ。

 これまで同社は「サービス対開発SI対製品販売」の売上高構成比を、それぞれ「4対3対5(分母12)」にする目標を掲げていた。しかし、今年度上期(2008年4~9月期)の構成比は、サービスが12分の6弱、開発SIが12分の2強、製品販売が12分の4弱。ハードの販売力はIT基盤構築に強みをもつ同社の「コアコンピタンス」。ソフト開発同様にビジネスの維持拡大を狙う。

 サーバーやパソコンなどハードは、単価下落やシステム統合化の影響で収益率を上げにくい。景気後退による受注環境の悪化もマイナスに働く。上期は、アウトソーシングやクラウド/SaaSなどのサービスビジネスが好調に推移し、前年同期比で103.9%に伸びた。一方で、SI開発は同94.7%、ハードなど製品販売は同81.1%と低調に推移。

 奥田社長は「向こう3年間で『5対5対5(分母は15)』の売上高構成比を目指す」と、各事業のバランスを保つ方向性を打ち出す。同社と競合するSIerでは製品販売を縮小する動きが相次ぐ。CTCでは、総合商社グループのネットワークを生かし、世界最先端のハード技術を率先して国内に導入することでビジネスを伸ばす。 (安藤章司)