ノベル(マーティン・コースター社長)は、Linux「SUSE Linux Enterprise(SLE)」関連製品の拡販を目的に、リセラー(再販事業者)やSIerとの新規パートナー契約締結に動き始めた。パートナー支援制度「Novell PartnerNet」の内容を修正し、SLEを販売およびシステム構築で利用するメリットが従来よりも大きいプランにした。パートナー区分のなかでも販売額のコミットメント(必達目標)がない中位層「シルバー」パートナーを拡充したい考えで、現在の41社から3月中に50社まで増やすために交渉を加速させている。

 ノベルは米本社主導で、間接販売網の増強、チャネル施策強化を昨秋から世界共通で推進している。今年2月には、グローバルレベルでパートナー向け営業担当者の増強や支援制度充実のために、チャネル向け投資額を昨年比5倍に増やす計画を発表。ノベルの新年度開始月である11月には、「パートナー制度を大幅に刷新する予定」(斉藤雅美・パートナー&アライアンス営業統括部統括部長)。「ここ数年間はチャネル向け施策が手薄だった」(ノベル関係者)状況を改めた。

 日本法人もこの戦略に沿い、昨秋からパートナー支援を強化している。なかでもLinux関連製品を販売するITベンダーを新規でパートナーに迎えることを重要施策に位置づける。ノベルのパートナー制度は、支援内容などで主に4種類に分類しているが、今回拡充しようとしているのが、その中位レベル「シルバー」パートナーだ。シルバーは、技術的質問の問い合わせ権利をもつほか、各技術および営業情報・資料を入手できながら、販売額のコミットが課されないという内容。シルバーパートナーは現在41社いるが、3月中に50社まで増やしたい意向だ。

 新規パートナー獲得のために、従来にはない待遇を用意した。通常では6万円を要するパートナー登録料と、各教育プログラムを無償提供する。教育プログラムの領域では、SLEの初級者向け1週間教育、ノベルの認定技術者資格「CLP(Certified Linux Professional)」の対策セミナー、試験費用を無償にした。また、販売額に応じたマージン内容も改め、従来よりもパートナーの利益が増える内容に変更した。これらの拡充内容を武器に、パートナー&アライアンス営業統括部の主導で新規パートナー獲得に動いている。

 斉藤統括部長は、シルバーパートナーの拡充理由について、「シルバーの上位である『プラチナ』や『ゴールド』は現時点で1社もいない状況。まずはシルバーを50社まで拡充し、その後にプラチナやゴールドなどコミットメントがある上位区分に引き上げる」と説明。まずはパートナー数を増やすことを考えている。(木村剛士)