米国のセキュリティベンダーで、ぜい弱性リスク管理製品、システムの構成管理製品などを開発するnCircle社の製品担当バイスプレジデント、マーク・ウッド氏がこのほど来日し、米国におけるPCI DSS(Payment Card Industry Data Security Standard=クレジット業界のグローバルセキュリティ基準)の動向について話した。nCircle社は1998年の設立で、ワールドワイドで約4000社の導入実績をもっている。特に北米では、コンプライアンスやPCI DSSへの準拠が、同社の売り上げをけん引していると分析している。
売り上げをけん引するのはPCI DSSだが、ほかにも、医療関係の「HIPAA(Health Insurance Portability and Accountability Act)」や、電力関連の標準「NERC(North American Electric Reliablity Corporation)」など、さまざまなセキュリティスタンダードに対して同社製品群を使って対応することが可能だ。ウッド氏は次の商機として「NERC」を挙げる。「NERCはメキシコ、米国、カナダの標準だが、電力供給関連のシステムはサイバーテロや事故などのリスクを抱えているため、対策が必要だ。欧州でも投資を高めている」(ウッド氏)と現状を話す。