日本コムシス(高島元社長)はIP電話トータルソリューション「comsip(コムシップ)」の中小規模ユーザー向けアプライアンス「comsip BOX(ボックス)シリーズ」を発売した。同社は「同BOXシリーズ」と他社の製品を組み合わせ、ソリューションとしての提供を強化する。当面は直接販売を中心として、中小企業、大企業の拠点への導入を積極展開する。初年度(2010年3月期)100セットの販売を目標としている。

 「comsip BOXシリーズ」は、IP電話システムの構築に必要なSIP(通信制御)サーバー、構内電話網とキャリアのIP電話網を接続する「IPキャリアゲートウェイ」、構内電話網とキャリアのアナログ公衆電話網を接続する「PSTNゲートウェイ」、「モバイルコンバータ」の機能をアプライアンスとしてまとめたもの。

 これまで最大50台まで電話環境構築が可能な「comsip S50」を販売していたが、「顧客から、50台以上の機器接続や機能の拡張、低価格化を実現してほしいといった要望があった」(川村雅生・ITビジネス事業本部 法人営業部 IP電話推進部門 担当部長)ことから、BOXシリーズを開発した。

 今年1月から販売しているが、エンドユーザーからの引き合いのほか、他のソリューションを扱うベンダーから「連携したい」という引き合いも来ている。具体的には日立ソフトウェアエンジニアリングの統合通報管理システム「TELstaff」との連携ソリューションや、他社のCTIソリューションなどで話が進んでいる。今後はSIPの利点などを最大限に生かせる製品と組み合わせて、新しいソリューションを開発する「コラボレーション・パートナー」を増やしていきたいとしている。

 当面は直接販売を中心として拡販するが、「NTT東日本・西日本をはじめ、パートナーの流通網を介した販売もいずれ行っていく予定」(松下義光・同部門担当課長)としている。今年度(2010年3月期)は100セットの販売を目標としている。

 「BOXシリーズ」は、50台接続の「BOX50」、100台接続の「BOX100」に加え、FOMA、auのデュアルフォン(3G携帯電話とIP電話機能を併せ持つ端末)を内線端末として使用できる「BOX50-m」「BOX100-m」の4ラインアップを用意。最大100台までの電話機器を接続できるようにした。これまで100台以上の場合、汎用サーバーにソフトをインストールして設置していたが、それと比較して2分の1程度にコストを抑制できる。機能を後から追加できる拡張性を持っているので、スモールスタートが可能だ。また、接続可能キャリアを増やし、選択肢を広げた。

 重量は約3.0Kg程度と軽く、HDDやファンを搭載していないので、音が静かで省電力のうえ、故障しにくいのも特徴となっている。(鍋島蓉子)