NTTコミュニケーションズ(和才博美社長)では、SaaS事業でアプリケーションサービスの種類が堅調に増加し、これを受けて09年度(10年3月期)から本格的に販売する方向性を打ち出した。販売代理店の確保に力を注いでおり、地域や特化型など複数の切り口で販売網の拡充を模索していく。

 同社がSaaS基盤サービス「BizCity for SaaS Provider」でサービス化したアプリケーションサービスは、現時点で16種類。グループウェアなどSaaSで一般的なアプリケーションのほか、外食産業向けや地方自治体向けなど特定業界や地域に絞ったサービスも提供している。アプリケーションのラインアップが拡充しているのは、アプリケーションベンダーとの協業が増えているため。今年に入ってからは、国内ソフトウェアメーカーが参加する団体「MIJS(メイド・イン・ジャパン・ソフトウェアコンソーシアム)」と協業しており、パートナーシップの領域を広げつつある。

 こうした成果をもとに、「今年度は販売強化を図っていく」(中山幹公・ブロードバンドIP事業部マーケティング部担当部長)という。具体的には、同社の営業部門が大企業を対象として直接的にアプローチしており、「引き合いがある」と自信をみせる。

 ただ、課題はSMB(中堅・中小企業)市場で需要を掘り起こすこと。SMB市場に特化した組織の整備で需要を掘り起こすほか、「拡販を図るため、販売パートナーを獲得していきたい」意向だ。販売代理店を獲得するための具体的な策は今後詰めるものの、「想定していた販売パートナー像を異なった視点で捉える必要がある」との見解を示している。(佐相彰彦)