セキュリティとネットワーク機器の販売に強いディアイティ(dit、下村正洋社長)は、テレビ会議システム市場に参入し、「DayConnect Pro TV会議システム」を7月1日に発売する。低遅延の映像と高品質音声のほか、フルハイビジョン(フルHD)対応、低価格も売りにした。モデルによっては指で触れて操作するタッチ型端末も用意している。出張費削減や在宅勤務を推進するユーザー企業のほか、遠隔医療に関心が高い医療機関をターゲットに、ITベンダーを経由した間接販売で拡販する。

 システムは、サーバー用ソフトと、実際のテレビ会議に使うクライアント端末で構成した。一般的なテレビ会議システムは、40~50インチのモニタを活用するケースが多いが、新システムは汎用PCを活用する。テレビ会議システムで必要なケースが多い専用機器「多地点接続装置(MCU)」も不要で、クライアント端末を増やすだけで、最大122拠点を接続できる。

 映像は、ditが独自開発した「H.264エンコーダ/デコーダ」を活用することで、遅延を100ミリ秒以下に抑えた。これにより、実際の動作とほぼ同じ速さで映像を映し出す。また、解像度はQQVGA(160×120ドット)からフルHD(1920×1080ドット)まで対応。音声も自社開発のエンコーダ/デコーダを採用することで、固定電話並みの品質を確保した。機能は、文書や写真、動画データを画面で共有する機能や、文字チャットを備える。端末はWindowsを採用するので、「XP」「Vista」で動作可能なソフトやデータは共有できる。

 システム構成は、サーバー用ソフト「Day Connect PRO Server」と、ソフトとハードをセット化したクライアントPC。端末はデスクトップ3モデル、ノート型1モデルの4種類。デスクトップは(1)フルHD対応(2)VGA(640×480)対応(3)タッチ操作対応──で分けた。デスクトップの1モデルとノート型は、画面を指で触れてアプリケーションをコントロールするタッチ操作に対応。マウスやキーボードを使わずに操作できる。7月1日に発売するのはタッチ操作モデル(25インチ)で、他の端末は年内に発売する。価格はサーバーソフトが74万8000円。クライアント端末がタッチ操作モデルで69万8000円。そのほかの端末価格は未定。

 顧客ターゲットは、拠点を複数持つ企業や、遠隔医療に関心が高い医療機関などを想定。販売手法はSIerなどのITベンダーを経由した間接販売を主体に考えている。下村社長は、「クライアントは、ハードは一般的なものでソフトもWindowsで動くので、ITベンダーが持つソリューションやパッケージと組み合わせやすい。新システムとITベンダーが持つ強みを連携させてビジネス展開してほしい」と説明。パートナーとの協業による拡販を主軸に展開する姿勢を示している。

 ditによれば、国内テレビ会議システムの市場規模は約300億円という。早期に売上高10億円の達成を目指す。(木村剛士)