オービックビジネスコンサルタント(OBC、和田成史社長)は、9月28日、主力業務ソフトウェア「奉行シリーズ」を8年ぶりにメジャーバージョンアップした新製品「奉行iシリーズ」を発売する。新製品は、従来製品に比べて2000以上の機能拡張をしたほか、法令改正や保守・セキュリティ状況などの情報をインターネットを介してユーザー企業に提供し、メーカーであるOBCとの双方向「インタラクティブ」性を高めたのが特長。前バージョンのリプレースやオフコンのダウンサイジングなどの案件をパートナーと共同で掘り起こす。

ネットから保守状況分かる

 「奉行iシリーズ」は、年商50億円未満の企業向けの後継製品として開発。大容量化が進むインターネット環境を利用した顧客との双方向性を高めた。同製品には「奉行iメニュー」を搭載し、顧客の保守契約状況やサポートセンターへの問い合わせ状況などをリアルタイムに自動抽出して、顧客とOBCの双方で確認できる。「OBCメッセージセンター」という機能では、法令・税制改正、サポート、セミナー情報のほか、同製品のアップグレード情報などを随時発信し、改正事項などで顧客側での対応が遅れることがないようサポートできる。

 内部統制強化への対応としては、安全にシステム運用するセキュリティ機能を充実させている。顧客はユーザー設定をすることで、「ユーザー権限登録」やログ管理を行う「操作履歴管理」、部門間のセキュリティ確保を行う「部門権限登録」などを可能にした。

 OBCの製品販売方法は、競合他社と同じように、ほぼ100%を事務機ディーラーやSIerなどのパートナーに依存している。このため「顧客の利用環境をメーカー側で知る機会が薄れがちだった」(大原泉取締役)ため、インターネットを介して利用情報を知り、各顧客に応じた支援策を適宜講じられるようにした業界初ともいえるソフトサービスに仕立てた。

 現在「奉行シリーズ」のユーザー数は累計55万社。このうち給与システムを導入する企業は、制度改正事項が多いことから保守加入率が100%に近い。しかし、会計、販売製品などは、加入率が60%と低く、同社からの支援が滞りがちになり、この間に競合他社製品にリプレースされる心配がある。大原取締役は「現在は、新規顧客を獲得しづらい状況にある。顧客満足度をさらに高め、ユーザー側から意識されるメーカーに変貌する」との意欲を示す。パートナーにとっては、顧客の利用環境がOBC側から伝えられるため、自社で獲得した企業のケアが容易になり、新たな案件獲得にもつながる。

 OBCは8月中旬から神奈川県横浜市を皮切りに、パートナーを対象に新製品の発表会を開く。今秋には顧客を対象にした「奉行フォーラム」を開く予定で、この場で見込み顧客の掘り起こしと刈り取りを行う。