NECネッツエスアイ(山本正彦社長)は、社内のオフィス改革を実施する「Enpowered Office」関連ビジネスの拡大に乗り出した。同ビジネスで、SIerや家具関連メーカーとのパートナーシップを深めることによって“ICTとオフィス家具の融合”を果たし、事業領域を広げる方針。この分野の売上高については、2009年度(10年3月期)に100億円を狙う。

山本正彦社長
 「EnpoweredOffice」は、業務効率化や社員間のコミュニケーション向上を図るためにユーザー企業のオフィス内を改善するコンサル/サービス事業。ITシステムやネットワークインフラ整備に加え、オフィス家具のレイアウトなども含めたオフィス改革を進める。NECネッツエスアイでは、2年前から事業に着手。事業拡大に力を注いできており、「最近では、コスト削減や業務改革を実現したいというユーザー企業が増えている。ここで一気に成長を果たすための策を講じる」(山本社長)ことに踏み切った。

 具体的な強化策については、社内にオフィス設計を手がける「デザインセンター」を新設。加えて、「さまざまなベンダーと情報交換を図ったり、共同で案件を取りに行くなどといったパートナーシップを深めている」という。これまでSIerとして内田洋行とアライアンスを組んだことがあるほか、オフィス家具関連メーカーのコクヨや岡村製作所などとも共同で案件獲得に向けた取り組みを進めた。「業界の枠を超えることで事業領域の拡大を図る」としている。

 ICTシステムとオフィス家具を融合させてユーザー企業の社内改善を図ることができたのは、「現場力を蓄積しているため」とアピールする。もともと通信回線の工事から始まり、ネットワークインフラの構築などを全国網で手がけてきた実績をベースに、ユーザー企業のニーズを追求した結果、オフィス改革にたどり着いたという。また、オフィスを丸ごと請け負うことで「ユーザー企業から絶対の信頼性が得られる」と自信をみせている。

 事業着手の初年度は、同ビジネスの売上高が約30億円だったという。「年を追うごとに成長していることから、まずは今年度に100億円の大台に乗せる」ことを掲げている。業績アップが厳しい状況のなか、他社とは一線の画したビジネスの展開で利益を確保していく。また、オフィス家具を網羅したビジネスだけでなく、「SaaSなどクラウドサービスも含めて提供するモデルの構築にも力を入れる」方針だ。(佐相彰彦)