ソフト開発ベンチャーのオロ(川田篤社長)は、自社開発のSaaS型ERP「ZAC」で、ITベンダーを経由した間接販売(チャネルビジネス)網の構築を始めた。富士通ビジネスシステム(FJB)や伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)、富士ゼロックス東京が「ZAC」の販売を開始した。「ZAC」は2007年に発売し、これまで直販で80社ほどの納入実績があるが、市場に広くアプローチするには間接販売を加えることが有効と判断。今後も販社を増やす計画だ。

 「ZAC」は、従業員数20~500人で中堅・中小規模クラスのサービス業にターゲットを置いたERP。「5万個用意している機能からユーザーに選んでもらう」(経営企画室の杉山慎吾氏)仕組みで、ERPの導入には通常必須といわれるカスタマイズ開発がほぼ不要となっている。カスタマイズコストを顧客に負担させないため、競合ERPよりも「半額以上安く提供できる」(同)低価格と、短期間で運用を開始できる点を売りにしている。価格は最小構成で300万円からで、最短の導入期間は3か月という。導入企業の業種は、PR・広告代理店や監査法人などのサービス業で「人を売り物にしている業種に強い」(同)。

 「ZAC」の取り扱うFJBとCTCは、ともに他のERPも販売するが、中小企業やサービス業向けの提案で「ZAC」を活用しているという。オロは、間接販売網の構築に向けて社内体制を整備。販社担当の専門営業部隊を2チーム編成し、情報提供や同行営業で販売をサポートしている。

 オロは、1999年設立のベンチャーで事業内容は「ZAC」の開発・販売ほか、Webサイトの制作業を手がける。Webサイト制作ではイオングループが顧客で、約100拠点設置するショッピングセンターのWebサイトをほぼすべて制作・運用している。昨年度(2009年3月期)の売上高は10億2000万円。株式上場に向けて準備中だ。(木村剛士)