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コネクティ 中小企業向けマーケティング支援 統合プラットフォームをSaaSで提供

2010/04/08 10:12

週刊BCN 2010年04月05日vol.1328掲載

 エンタープライズCMS(コンテンツマネジメントシステム)を手がけるコネクティ(服部恭之社長)は、中小向けのマーケティングソリューションをSaaSで提供することで、これまでの事業領域からさらにすそ野を広げる。これまでセールス重視の戦略をとっていた企業がマーケティングに力を入れ始めていることを背景に拡販を図る。

IPAのプロジェクトで採択実績

服部恭之社長
 コネクティは中小企業向けに顧客管理(CRM)とメール配信、CMSの三つを一つに統合した中小企業向けのマーケティングソリューション「Connecty eDM on Demand」を発売。この製品は「中小企業経営革新ベンチャー支援事業」のプロジェクトとして採択された。同社は発売日の平成22年2月22日にちなんで、3月末まで22社限定で初期費用無償、月額費2万2222円/2222IDのトライアルサービスのキャンペーンを打ち、拡販を進めていた。

 同社はエンタープライズCMSのSaaS「Connecty CMS on Demand」を主力とし、大手飲料メーカー、官公庁などに導入が進んでいる。「SaaS自体は場所や企業規模を問わずにすぐ使えることがメリットなので、事業者として中小企業に対してシンプルなサービスを提供したかった」(服部社長)と話す。

 日本企業ではこれまでマーケティングよりも、人を雇ってセールスに力を入れる傾向が強かった。一方、海外では適切に市場をセグメントするためにマーケティングに力を入れるケースが多い。日本でも最近、マーケティングに本格的に力を入れる企業が多くなってきたことから、販売促進を実現するサービスの提供にいたった。

 国内ではCMS、CRM、メール配信を単一製品として販売しているベンダーが多い。コネクティは複数のソリューションを統合して提供しているため、顧客情報などのデータ連携を気にせず利用できる点でメリットがある。また、納期も2~3日と短期間のため、すぐに利用することができる。価格は基本初期費用が15万円、送信先5000メールアドレスまで基本月額5万円。

 このほか、個人や団体で情報を共有する会員サイトを構築できる「PROF PAGE」が東京都中小企業振興公社の「事業可能性評価委員会 事業評価認定ソリューション」に認定されるなど、先進的サービスを提供している。(鍋島蓉子)
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