名刺管理ソリューション「Link Knowledge」を開発・販売する三三(寺田親弘社長)は、大企業向けの事業展開に乗り出した。これまでは100人未満の企業が主なユーザーだったが、名刺管理が不十分な大企業も取り込む。

秋山真咲
取締役CTO
 名刺管理ソリューション「Link Knowledge」は、スキャナで読み込んで三三の入力センターが手入力でデータベース化した名刺情報を、ユーザーが用途に応じて引き出して活用できるもの。秋山真咲氏が取締役CTOLink Knowledge事業部エンタープライズ営業部長として陣頭指揮を執り、大企業市場を攻略する。

 これまで大企業では、数字の見える化のニーズの高まりにつれて、顧客関係管理システム(CRM)や営業支援システム(SFA)の導入が進んできたが、「人脈の見える化が“最後の聖域”として残っている」(秋山取締役)という。秋山取締役は、「規模が大きい企業ほど、名刺は会社全体の資産だという意識が薄くなる。『自分の人脈に触ってほしくない』という人が多いからだろう」と説明する。

 販売にあたり、広報・IR活動の推進に加えて各業界のトップ企業に納入することで、その波及効果を狙う。ウェブAPIの拡張によるCRMやSFAとの連携強化をはじめ、ユーザーシナリオに応じた提案力の強化、国際化対応も進める。製造業を筆頭に、海外での工場建設やサービスの輸出が加速しており、まずはユーザーインターフェースの英語表示や24時間サポートに対応する方針だ。すでに海外で「Link Knowledge」が利用されている事例はあるが、現地の駐在員などに限られており、現地スタッフの名刺も取り込みたいというニーズが高まっているようだ。

 これまでは直接販売が中心だったが、システムインテグレータや独立系ソフトウェアベンダーとの提携を深め、間接販売のてこ入れを図る。2012年度中に、1000人以上の大企業10社への納入を目指す。中小企業にはすでに600社以上の納入実績がある。(信澤健太)