TIS(桑野徹社長)は、インドネシアでのクラウド拡販を目指して、地場パッケージベンダーとの提携の拡大に動いている。この11月、インドネシア有数の給与管理パッケージベンダーであるANDAL SOFTWAREと手を組んだ。同社にクラウド基盤を提供して製品をSaaS化し、共同マーケティングを展開して、販売の拡大に取り組む。(ゼンフ ミシャ)

内藤稔
主査
 ANDAL SOFTWAREとの提携は、TISにとってはインドネシアで2社目。提携先に開発基盤「Cloud Berkembang(クラウド・ブルクンバン」を納入し、これを使ってSaaS化した給与管理製品が売れるたびに、TISは収入を得るというモデルだ。ANDAL SOFTWAREはこれまで、従業員300人以上の大手・中堅企業を中心に給与管理をパッケージ型で提供してきたが、今回のSaaS化によって、従業員200人以下の中小企業もターゲットに据え、市場のすそ野を広げる。

 TISはASEANでの事業拡大を方針に掲げ、なかでも、経済成長とともにクラウドに対する需要が旺盛になると見込むインドネシアの市場に期待を込めている。しかし、地場企業を開拓するにあたって、言葉の壁などネックが多いので、いかに地場ベンダーと組んで彼らの販売力を伸ばすかが成否を決める。そんな状況にあって、TISはANDAL SOFTWAREに対するマーケティング支援に力を注ぐ。12月に、ユーザー企業にクラウドの仕組みや活用方法について解説するセミナーをジャカルタで開催し、案件を獲得しやすくするための種まきをする。

 「(インドネシアを)攻めるとしたら、ローカルから」──。現地でANDAL SOFTWAREとの商談を詰め、提携に導いたTISの内藤稔・IT基盤サービス本部IT基盤サービス企画室主査はそう捉えて、現在も、数社のパッケージベンダーとパートナーシップの話を進めているところだ。製品のSaaS化など事業拡大に向けた“本気度”を検証し、英語を駆使しながら、先方のマネージャークラスに、クラウド基盤の採用によるメリットを訴える。具体的な数値目標は明らかにしていないが、「中長期に事業を伸ばすうえで、インドネシアをエンジンにしたい」(内藤主査)と語る。

 このところ、インターネットイニシアティブもインドネシアのクラウド市場に参入するなど、プレーヤーが増えている。地場の有力ベンダーを早急に見極めて提携を結ぶことが、競争に勝つためのポイントになる。