セキュリティ関連メーカーのファイア・アイは、SMB(中堅・中小企業)市場でユーザー企業を増やすため、近く、製品の価格を改定する。価格面で他社との競争力を高めて新規顧客を開拓する。また、拡販を図るために販社向け支援プログラムも策定する計画だ。

渡邊大隆
部長
 価格を改定するのは、アプライアンス型ネットワークセキュリティ製品「FireEye NX」シリーズの「NX900」「NX1400」「NX2400」の3モデル。渡邊大隆・コーポレート営業部部長は、「少なくても3割以上は下げる」としている。これは、同社の製品が他社製品よりも高いと認識されているためで、「とくにSMBを新規顧客として獲得するために策を講じる必要性があると判断した」という。

 価格を下げるのにあわせて、これまで実施していた購入前に製品の性能や操作性などを試すことができる無償トライアルは中止する。渡邊部長は、「人的コストを抑えることで低価格化を実現」と表現している。

 FireEye NXシリーズは、仮想環境内でマルウェアを実際に動作させて解析する「FireEye Virtual Execution」エンジンを搭載。既知の攻撃をマイクロ秒でブロックするほか、インバウンド・トラフィックのリアルタイム検知、怪しい振る舞いの隔離などが売りだ。ユーザー企業として、NX900は50人規模、NX1400は100人規模、NX2400は500人規模を対象としている。

 価格を下げると、販社にとってはファイア・アイ製品を販売する旨みがなくなるおそれが出てくる。そのため、販社支援プログラムの策定にも踏み切った。販社にとっては、プログラムに参加して販売台数で仕入れ値が決まるようになる。渡邊部長は、「しっかりとパートナーシップを組めるよう、販売パートナーにメリットをもたらすプログラム」としている。

 利益の捻出を見出せることを前提に、今回の価格戦略を打ち出しているものの、これまでと比べれば利益の絶対額が減るのは必至だ。ただ、渡邊部長は、「すそ野を広げてユーザー企業が増えていけば、利益の向上が見込める」と試算している。(佐相彰彦)