テクマトリックス(由利孝社長)は、アルバネットワークス(田中泰光カントリージェネラルマネージャー)と販売契約を締結し、アルバネットワークスの統合認証基盤「ClearPass」の販売を開始した。企業向けの無線LAN構築において、複数ベンダーの機器が混在するネットワークでも高度なセキュリティと管理機能を提供できるソリューションとして提案する。

 従来、企業の無線LANにおいては、RADIUSサーバーを利用してユーザーやデバイスを認証する方法が多く用いられてきた。この方法でも、社外のユーザーや管理外の端末によるネットワークへのアクセスを排除することはできる。ただ、最近ではBYOD(私用端末の業務利用)のニーズの高まりなどを受け、デバイスの種類に応じて社内リソースへのアクセス権を変更するといった、より高度な制御が求められるようになってきた。

 ClearPassは、有線/無線/VPNを問わず適用できる認証基盤で、デバイスの種類や状態、ユーザーの権限、場所、時刻といったさまざまな背景情報に基づくアクセス権限の制御が可能。「社員が会社支給のPCでネットワークに接続した場合は、全ての社内リソースにアクセス可能」「スマートフォンや私物PCで接続した場合はインターネットへのアクセスのみを許可」「臨時スタッフには業務に必要な特定データへのアクセス権を付与」といった、状況に応じたポリシーの適用が可能となる。

 他社のネットワーク機器と連携可能なマルチベンダー対応ソリューションとなっていることも特徴。ファイアウォール、侵入防御システム(IPS)などのセキュリティ機器や、モバイルデバイス管理(MDM)ソリューションなどと連携して、より複雑なアクセスポリシーの適用や、ログの収集・分析によるリスク評価、証跡管理などが可能となる。

 アクセスポイントやデバイスの数が多数に上るネットワークにも対応でき、米国では学区内の小学校・中学校・高校に設置された8万4000台のアクセスポイントで、アクセスポリシーの適用を一元化するためにClearPassが採用された事例もあるという。

 アルバネットワークスが日本での販売パートナーとしてテクマトリックスを認定した理由として、テクマトリックスにはClearPassと連携可能なセキュリティ製品やネットワーク機器の販売で長期にわたる経験があり、構築・運用サービスも手がけているなど、取り扱い製品ポートフォリオとの整合性や技術力、顧客理解度の高さを挙げている。

 拡販を担うテクマトリックスは、ClearPassの販売の第一段階として、地方自治体などの公共市場と、大学を中心とする教育機関にフォーカスする意向。多くの自治体や大学では部署や施設ごとに異なるベンダーの無線LAN製品が導入され、管理もバラバラに行われているため、マルチベンダー対応のClearPassを利用することで、組織全体で統一したポリシーを適用できる点を訴求する。また、自治体では公共サービスとして住民や来訪者向けのインターネット接続に大きなニーズがあるといい、単一の無線LANインフラを業務ネットワークとしてもゲスト用ネットワークとしても活用できるClearPassの需要は大きいとみている。

 テクマトリックスでは、今回の取り扱い開始に先立ち、5月7日に移転した新オフィスでアルバネットワークスの製品を採用した自社ネットワーク環境の構築を行った。今後はこのオフィス内にマルチベンダー対応の評価環境、トレーニングセンターなどを設置し、国内のClearPass認定エンジニア増員を図っていく。

 6月10日から幕張メッセで開催されるネットワーク関連の総合展示会「Interop Tokyo 2015」では、アリスタネットワークスジャパンのブースの一部にアルバネットワークスおよびテクマトリックスが参加。ClearPassを介し、ログ分析ソリューション「Splunk」とアリスタネットワークス製機器が連携動作する模様をデモンストレーションする。(日高彰)