業務ソフトパッケージ大手のオービックビジネスコンサルタント(OBC、和田成史社長)は、「業務サービス」を新たに事業の柱として展開していく。

 制度改正などのスピードが速まっており、通常の基幹業務パッケージの導入サイクルではそうした変化を必ずしもフォローできなくなってきたことが背景にあるという。同社担当者は、「従来は時間をかけて基幹業務システムの導入を検討することができたが、環境変化のスピードが加速している影響で、準備に充てられる期間がどんどん短くなってきている」と話す。さらに、「制度改正の影響範囲が、従来の基幹業務システムの範囲を越えていて、企業全体の業務をカバーした新しい対応方法が必要になってきている」とも指摘する。

 例えば、マイナンバー(社会保障・税番号)制度については、今年10月に番号の通知が始まり、来年1月には制度の運用が開始される。企業側が準備をするための期間はそれほど残されていない。しかも、マイナンバーの利用、廃棄といったプロセスは基幹業務システムで対応できるものの、その前段階である収集や保管などは過去に経験のない業務であり、「既存の業務部門の縦割り構造ではなかなか対応できず、“非効率な業務”になってしまいやすい」(OBCの担当者)という。OBCは業務サービスを、そうした業務の非効率性を解決するための商材として位置づけており、業務ソフトの「奉行シリーズ」と両輪の成長エンジンにしたいと考えている。

 業務サービスのラインアップとしては、すでに昨年11月、タレントマネジメントシステムのベンダーであるサイダスと提携し、「人材育成サービス」の提供を開始している。なお、OBCとオービック、サイダスの3社は、同10月に資本業務提携契約を結んでいる。

 また、今年4月には、ユーザーの海外法人の会計データを奉行シリーズとつないで現地会計を見える化する「海外法人コネクトサービス」も発売し、10月には、「マイナンバー収集・保管サービス」の提供も開始する。さらに、「請求業務の自動化サービス」、労働安全衛生法の改正によるストレスチェックの義務化に対応した「ストレスチェックサービス」も、順次リリースする予定だ。(本多和幸)