11月23日、中国大手システムインテグレータの太極計算(Taiji、李建明董事長)は、天津市のスマート交通第一期プロジェクトを受注したと発表した。今年の6月には、アリババグループの阿里雲計算も当プロジェクトを受注しており、今後、両社は天津市のスマート交通の早期実現に向けて協力していく予定だ。

 中国国内の自動車保有台数の急増により、道路渋滞や事故、自然環境破壊、エネルギー事情など、さまざまな社会問題を招いている。4月に発表されたオランダのナビゲーション大手TomTomの「交通渋滞のひどい都市ランキング」によると、中国都市のなかでは、重慶市が12位でもっともひどく、これに次いで14位に天津市がランクイン。スマート交通の整備が都市発展のために急務となってきた。

 3月18日、中国政府が発表した「国家新型都市化計画2014~20年」では、都市交通の誘導、管理制御、緊急事態に対応できる交通の実現、都市インフラのスマート化を最重点建設項目としている。中国の大手調査会社であるCCID Consultingによると、中国交通領域におけるIT投資規模は、2014~16年までに、年平均成長率20%以上、16年には、700億元(1兆3349億円)規模に達するとしている。このような成長市場にBAT(バイドゥ、アリババ、テンセント)の3社が配車アプリ、地図アプリ、GPS(全地球測位システム)関連企業の買収や資本注入を行い、スマート交通市場に参入を図っている。

 太極計算は、北京市、陝西省、新疆ウイグル自治区、海南省および貴陽市とスマートシティ建設における戦略締結を行い、すでにこれらの都市でスマート園区、スマート物流システム、交通運行制御センターを構築するなど、多くの実績を有する。14年度の政府・公共分野での売上高は全体の約45%を占め、さらに、14年度の最も価値があるスマートシティソリューションプロバイダに選出され、業界不動の地位を築いている。

 今回のプロジェクトでは、交通分野のビッグデータ統合センターやクラウドセンターの構築、タクシー、バスなど、既存の交通管理システムの統合以外に、新たに港、空路、鉄道などの観測システム、緊急事態制御システムおよび一般市民のお出かけ情報サービスシステムの構築が含まれる。(文/鄭麗花)