【上海発】上海坦思計算機系統(TES、応吉康董事長)は2016年、事業最適化を目的に組織改革を行う。持株会社を新たに立ち上げ、TESを中国国内ビジネスを手がける専業会社に位置づけるとともに、応氏が董事長を兼任する上海岡三華大計算機系統(OHS)を日本向けオフショア開発の専業会社として組み込む。グループの総売上高は1億元規模となる。(真鍋 武)

応吉康
董事長
 TESは、華東師範大学と富士通ディーラーのティーアンドティー(現:オンザマーク)の合弁会社として1992年に設立。当初は日本向けオフショア開発を主要事業としていたが、近年は安定した受注確保が困難となり、中国国内向けビジネスに方向転換している。在庫・運送管理などの物流システムを皮切りに、ECサイト構築や、華東師範大学と連携したデジタル教材制作などの教育ビジネスを展開。2015年度(15年12月期)の売上高は約2000万元で、中国国内ビジネスの売上比率は約8割に向上している。15年7月にはオンザマーク、10月に華東師範大学が資本を引き抜いており、社内持株会を中心とする中国ローカル企業に生まれ変わった。

 一方のOHSは、岡三情報システムと華東師範大学などが合弁で設立した対日オフショア会社で、従業員数は約180人。南通に従業員数約140人の子会社を抱え、東京支店も保有している。今回の組織再編にあたっては、岡三情報システムの出資比率40%は維持しつつも、中国側の株主構成変更を通してグループ会社に組み込む。

 持株会社の立ち上げ後は、TESのオフショア開発をOHSに移管。同様にOHSが一部手がけている中国国内ビジネスもTESに移管し、事業の最適化を図る。これによって、「TESは100%中国国内ビジネスの会社に生まれ変わる」(王董事長)。持株会社の董事長には応氏が就任し、TESとOHSの代表は若手幹部を任命する。

 また、TESは新たに資金調達を行い、資本金を従来の約300万元から1200万元に増資。これまで蓄積してきた技術・ノウハウや資金を生かし、スマート物流、ネット販売プラットフォーム構築、スマート教育を三本柱としたソリューションを開発・提供していく構想だ。

 応董事長は、「将来的には、TESの新三板(中国の中小企業向け店頭市場である全国中小企業株式譲渡システム)への上場を計画している」と説明。中国国内での認知度・信頼性を高めることで、ローカルビジネスを飛躍させる。