データ収集・分析・解析システム開発ベンダーのデータビークル(油野達也・代表取締役CEO)は、クラウドサービスのデータサイエンス専用変換ツール「Data Ferry(データフェリー)」の提供を5月9日に開始する。同ツールは、データ変換ツールベンダーのアプレッソ(小野和俊社長)、電通、デザイン会社のtakram design engineeringと共同で開発した。利用料金は、月額40万円(税別、1ID/初期データ容量1TBまで)で、発売から1年間で20本の導入を目指す。クラウド版は直接販売だが、今後に計画しているオンプレミス版は、システムインテグレータ(SIer)数社と組んで間接販売で提供する予定だ。

 データフェリーは、誰にでも使えることをコンセプトとしたデータ変換ツールだ。

 事前準備と簡単な操作だけでデータの収集と変換を実現するため、ユーザーニーズに応じて、多様なデータセットを構築することができる。

 一般的に、定型と非定型が混在するような複数形式のデータを収集し、変換するには、環境に合わせて専用のプログラムを開発したり、専門知識をもつエンジニア向けツールを使ったりする必要があった。

 油野CEOは、「BI(ビジネスインテリジェンス)ツールは安価だが、高度な分析に必要なデータ変換ツールは高額。ゼロから開発するのもコストが膨大になる」とし、データフェリーではその課題を解消する使いやすさを実現している。

 具体的には、3ステップの設定で使い始めることができるUI・UXを実現し、分析に関係する処理のほとんどを自動化している。また、オンプレミスとクラウドは、双方向で接続できる。

 データビークルは、直感的な操作性を実現するために、電通とtakram design engineeringの協力を得てUI・UXの開発を進めた。アプレッソからは、異なるシステム間やクラウドサービスとの通信において、技術供与を受けた。アプレッソの小野社長は、「ビッグデータを高速で処理するという要望が増えている。顧客の高度な要求に応えるため、高速処理のためにデータビークルにエンジンを提供した」と話す。

 当面は予約販売だけでデータビークルから直接販売する考えだという。

 今後は「オンプレミスで使う需要も出てくるだろう」(油野CEO)と、ライセンス販売の形態で複数のパートナー企業からの販売を計画している。(谷畑良胤)

データ変換ツールを開発したデータビークルの油野CEO(右)と同ツールのエンジンを提供してアプレッソの小野社長