【上海発】ムロオシステムズ(潘忠信社長)は、中国でIoT(Internet of Things)ビジネスを開始した。中国グループ会社の上海鴎新軟件を通して現地の製造業と技術提携を結び、パートナーが提供するIoT機器のモジュール開発やアプリ開発を支援するモデルだ。すでに、中国資本の床暖房メーカーと手を結んだ。現在、床暖房をスマートフォンからコントロールするためのシステム開発を進めている。

 中国では、インターネットを活用した産業改革「互聯網+(インターネットプラス)」と、製造業の高度化を図る「中国製造2025(中国製造業10か年計画)」が2015年に公表され、中国政府は両政策を融合する形で推進することを指示している。潘社長は、「製造業のスマート化とはIoTにほかならず、チャンスは大きい。中国の伝統的な製造業は、ITの技術・ノウハウをもっていないケースが多く、IT企業の力を借りたいというニーズがある。当社とWinーWinの関係を構築しやすい」と説明する。前瞻産業研究院によると、2018年の中国IoT市場規模は、15年比2倍の1兆5000億元に拡大する見通しだ。

 ムロオシステムズでは、今後、1商品ジャンルにつき1社の製造業と協業を進めていく方針。潘社長は、「すでに床暖房メーカー以外の製造業との契約を進めている」と事業が軌道に乗りつつあることを示す。上海鴎新軟件は、15年に対日オフショア開発事業を停止し、中国国内を専業とする企業に生まれ変わった。16年度(16年12月期)は売上高の前年比倍増を計画している。潘社長は、「2年以内に新三板(中小企業向け店頭市場)に上場したい」と構想を語る。(真鍋 武)