【上海発】データを活用した戦略立案サポートを手がけるアイザック・マーケティング(畠山正己代表取締役)は、中国グループ会社の析得思(上海)商務咨詢(CDS China、深水エリナ総経理)を通じて、現地開発した業務管理システムの販売を開始した。Excelをインターフェースに採用した業務管理システムで、案件管理・発注管理・在庫管理・BIの四つのモジュールを用意。現地の日系企業向けに提供していく。

畠山正己
代表取締役
 CDS Chinaは、もともとシステム開発ベンダーではない。親会社のアイザック・マーケティングは、市場調査やダイレクトマーケティング分析、顧客データ分析などを通じて、企業の戦略立案を支援している企業。CDS Chinaも2013年の設立当初は、日本と同様の事業展開を模索した。しかし、畠山代表取締役は、「中国の日系企業には、そもそもデータがない企業が多い。そこで、まずはデータを収集する段階から支援するために、システム開発を請け負いだした」という。

 背景にあるのは、中国独特の事情だ。日本企業の中国現地法人は、規模が小さく人員が限られていて、情報システム担当者を抱えていないケースが多い。そのため、データがデジタル化されておらず、一元管理できていない企業が相当数ある。

 また、中国の商慣習も課題となっている。発票主義とされる中国では、管理会計の考えが浸透しておらず、工商局に登録した損益計算書などでは、経営の実態を把握しづらいという事情がある。こうした現状からCDS Chinaは、データ収集の段階から支援するために、これまで個別オーダーメイド型で業務管理システムを提供してきた。ある程度の実績・ノウハウが蓄積されたため、今回、日系企業に必要な機能を抽出した業務管理システムをモジュール化した。

 CDS Chinaでは、業務管理システムの提供を通じて、顧客のデータ整備基盤を構築し、得意分野とするデータ解析の案件獲得につなげたい考えだ。(真鍋 武)