【上海発】富士ゼロックス(中国)(徐正剛董事長)は、ソリューションビジネスを強化する。オフィス機器と連携するクラウドサービスなど、商材を拡充するとともに、人員も増強。田島伸浩・市場部副総裁は、「2016年度(17年3月期)は、ソリューションビジネスの売上高を前年比で30%成長させる」との目標を掲げている。(真鍋 武)

田島伸浩
市場部副総裁
 富士ゼロックス(中国)では、直販部隊が主体となって、中国の大手・中堅企業を中心にソリューションビジネスを展開している。現状、売上高に占めるソリューション・サービスの売上高は10%程度と大きくはないが、田島副総裁は「中国の景気減速に伴って、企業の業務改善への意識が高まっており、引き合いが増えている」と好感触であることを示す。実際、15年度のソリューションビジネスの売上高は、前年比30%増のペースで好調に推移。16年度も同水準での成長を維持させる。

 すでに、カードリーダー認証や集計管理、ドキュメント管理などのソリューションを提供。また、ホテル・教育・保険業などに対して、業種特化型ソリューションも開発している。例えば、複合機とSNSアプリ「微信(WeChat)」を連携させ、大学などでセルフコピー・スキャンの支払いに電子決済を利用できるソリューションなど、中国独自のニーズを反映したソリューションを提供している。

 年内には、クラウドサービスの提供も開始する見込みだ。モバイルプリントや、複合機上でスキャンしたデータをクラウド上に保存するサービス、スキャンした文書をクラウド上で翻訳するサービスなどを検討している。すでに、中国でのクラウドサービス提供に必要なライセンスを保有する企業との提携も進めている。

 また、人員も増強し、現在約70人体制のソリューションビジネスオペレーション部隊を1割程度増やす。さらに、比較的容易に扱えるソリューションは、ディーラー経由での販売も進める方針だ。

 富士ゼロックス(中国)は、ここ数年間、中国で開発した安価なA3複合機モデルの拡販に力を注いできた。その結果、15年は初めてA3カラー・モノクロ複合機ともにシェア1位を獲得(IDC調べ)。15年度(16年3月期)の目標に掲げていた、中華圏(中国・香港)での売上高1000億円も達成する見込みだ。今後は、中国のドキュメント関連ソリューション市場での地位確立を進める。