日立ソリューションズ(柴原節男社長)は、主力製品「活文」シリーズの一つである企業間情報共有システム「活文 Managed Information Exchange(MIE)」の拡販に注力している。引き合いは好調で、期を追うごとに倍々ペースで伸張。現在、人と人との関係性を強化するシステムを指す「Systems of Engagement(SoE)」を実現する基盤として訴求しており、将来的には従来型の基幹システム「Systems of Record(SoR)」とSoEを融合させた「Systems of Insight(SoI)」へ向けて機能を拡張していくという。

 活文MIEは、企業間の情報共有を支援するシステム。単なるコンテンツの共有だけでなく、タイムラインでのメッセージ管理やコンテンツとメッセージを紐づけするといったコミュニケーション機能、大容量高速転送機能とともに、アクセス権や証跡管理、コンテンツの閲覧制御などのセキュリティ機能を備えており、企業間でセキュアかつ高速・大容量な情報の共有が可能。日立ソリューションズでは14年7月に、それまで提供していた活文のコンセプトや製品体系を一新しており、活文MIEは生まれ変わった活文シリーズの中核となる製品だ。大企業やグローバル企業、研究機関など、複数企業・組織間において情報のやりとりを必要とする顧客から多くの引き合いがある。

 昨年10月には活文MIEのオプションとして、「顧客協創型商品企画ソリューション」の提供を開始。同ソリューションは、活文MIE上でのコミュニケーションや企業内のメール、CRM、SFAなどのシステムから収集したあらゆるデータを分析し、グラフや表で可視化する。分析結果は活文MIE上で共有し、ビジネスに利活用できる。実際に事例として、活文上のやりとりでよく使われているキーワードの抽出や、やりとりしている人物の相関図を作成して、気づきを得られるようにしたものがあるという。コンテンツソリューション本部フロントソリューション開発部の濱田智孝部長は、「コミュニケーションやセキュリティなど、複数の機能を搭載した情報共有システムは他社でも増えつつあるが、これらの機能だけでなく、データを分析・活用できる機能も備えた製品はおそらくほかにないだろう」と、他社製品との違いを強調する。

コンテンツソリューション本部の濱田智孝部長(右)と営業統括本部の土井聡主任

 また最近は、攻めのIT投資の一環で「SoE」を実現する基盤として、活文MIEを導入する企業が増加しているという。営業統括本部ハイブリッドインテグレーションセンタソリューションマーケティング部の土井聡主任は、「人と人とのつながりを強化するSoEと、企業間の情報共有を効率化し“協創”を促す活文MIEのキーワードが共通する」ことから、SoEをきっかけとした引き合いが増加していると分析する。

 今後、日立ソリューションズでは、SoEをキーワードに攻めのIT投資に積極的な企業に対して訴求していくとともに、SoIを実現する基盤として機能を強化していく方針。同社は16年度までに、活文シリーズ全体で150億円の売り上げを目指す。(前田幸慧)