IoT技術の革新で、スマートホーム市場が注目を集めている。中国においても成長は著しく、中国の大手インターネットサービス企業が次々とスマートホーム市場に参入している。

 ドイツの統計調査会社Statistaの最新データによると、16年の米国のスマートホーム市場規模は97億ドル(約9258億円)で、世界最大だと分析する。一方、15年の中国スマートホーム市場規模は、前年比41%増の約403億元(約6134億円)。今後、年平均48%で伸び、18年には1300億元(約1兆9786億円)になるとし、米国市場を超える規模になる見込みだという(中国産業研究機構前瞻産業研究院調べ)。

 中国インターネットサービス大手テンセントは、中国最大メッセンジャーアプリのQQおよびウィチャットのIDを活用し、人と人、人と設備、設備と設備をつなげるIoTプラットフォーム「QQ物聯智能硬件開放平台」を発表した。ウェアラブル端末やスマートホーム関連、スマート車載などの製造メーカーに開発環境やテスト環境を提供して、IoT化をサポートする。

 テンセントの家電市場調査報告書では、中国インターネットのユーザー数は6億6800万人で、人口の50%を超えているが、スマートホーム関連製品のネットワーク適用率は5%未満であると述べた。この適用率は米国に比べ低く、中国スマートホーム市場は高い潜在力を秘めていると分析した。

 中国大手インターネットサービス企業BAT(アリババ、バイドゥ、テンセント)は、大手家電や機器メーカーを巻き込み、スマートホーム市場に参入した。各社は独自のIoTプラットフォームを発表し、スマートホームエコシステムの構築を急いでいる。


 中国家電協会「中国家電工業第13次5か年計画』発展指導意見」では、20年、家電強国になる目標を発表した。当協会のデータによると、15年の主要家電の売上高は1兆4000億元で、重要な産業の一つだと指摘。「計画期間中、グローバル家電産業構造の転換が起こる」と、消費レベルの向上がスマートホーム市場に新たなチャンスをもたらすと協会の姜風理事長が語った。

 ただ、中国のスマートホーム市場は発展初期段階で、業界統一の標準規格がなく、技術革新や普及に影響を与えている。BATをはじめとする大手企業の市場参入で、異なる機器やプラットフォーム間の標準化が進み、スマートホーム市場が飛躍的に伸びるとみられる。