中国セキュリティ大手の亜信安全と総合ICTベンダーの新華三集団(新H3C)は7月19日、戦略的パートナーシップを締結した。これにもとづき、両社は主にクラウドセキュリティ分野で、製品開発やチャネルマーケティングなどの全面的な協業を展開する。

 第一弾として、亜信安全のサーバーセキュリティ対策ソリューション「Deep Security」を新H3Cの仮想化プラットフォーム「H3C CAS」の標準モジュールとして提供していく。すでに検証は終えており、亜信安全は新H3Cの「H3Cloud Ready」認証を取得済みだ。

 新H3Cは、政務、教育、法人などの各業界に対してクラウドソリューションを提供しており、「H3C CAS」は約4000ユーザーの導入実績をもつ。中国国内でセキュリティに関する需要が拡大していることを受けて、豊富なソリューションと実績を有する亜信安全との提携に至った。

 なお両社は、中国政府が指定する安全基準を満たす製品を国内で提供するために、現地企業による買収を受けて中国企業に転換した元外資系ベンダーだ。亜信安全の前身はトレンドマイクロの中国法人で、15年に亜信科技(AsiaInfo)による買収を受けて現在の形となった。一方の新H3Cは、紫光集団が51%、Hewlett Packard Enterprise(HPE)が49%を出資する合弁企業として今年5月に設立。傘下企業の杭州華三通信技術(H3C Technologies)は、以前は米ヒューレット・パッカード(現HPE)の完全子会社だった。

 今回の協業について、亜信安全の張偉欽CTOは、「より多くの業界のユーザーに対して、自主制御可能で安全かつ信頼できるクラウドデータセンターの運営環境を提供することができる」と期待感を示している。(真鍋 武)