【上海発】8月5日、上海市で「中国SaaS産業峰会」が開催された。移動信息化研究センターが主催するイベントで、最新の中国SaaS市場の動向解説や、プロバイダによる商品紹介などが行われた。会場は、SaaSビジネスに関わるIT企業担当者を中心に、定員の500人を大幅に上回る参加者で溢れ、市場の盛りあがりを印象づけた。

 「7~8年の模索期間を経て、中国SaaS市場は高速成長の段階に突入した」。移動信息化研究センターの江涛・シニアアナリストは基調講演で現状をこのように説明した。中国のIT市場では、政府・国有企業や通信キャリア、金融機関によるIT投資が市場の大部分を占めているが、同センターによると、中国の法人クラウド市場では、ユーザーの63.9%を民営企業が占めており、全体の71%はクラウドの使用開始から1年未満であるという。江・シニアアナリストは、「今後2~3年が中国SaaS市場の発展におけるカギとなる期間であり、多くの法人ユーザーが実践の道を歩み始める」と述べた。


 調査会社IDCでは、中国SaaS市場の15~20年の年平均成長率(CAGR)を26.7%、20年の市場規模を18億2490万ドルと予測している。この商機をつかもうと、SaaS市場に参入するITベンダーが急増しており、とくにCRMやコラボレーションツールの分野は競争が激化している。イベントでは、急成長を遂げている肯耐珂薩、銷售易、六度人和、泛微軟件、華邦雲、玄武科技の6社のSaaSベンダーによるパネルディスカッションも行われ、各社の経営トップ層が自社のこれまでの成長の軌跡などを紹介した。(真鍋 武)