経営管理システムのコンサルティング事業を手がけるジール(岡部貴弘社長)は、オラクルのクラウド予算管理システム「Oracle Planning and Budgeting Cloud Service(PBCS)」の製造業向けテンプレートの提供を開始する。これを追い風に、前年度(2016年6月期)比2倍の受注件数を目指す。

岡部貴弘
社長
 Oracle PBCSは、BIソリューション「Hyperion」の管理会計・予算管理製品「Oracle Hyperion Planning」をクラウド化した製品だ。ジールは、20年以上のBIビジネスの経験があり、Hyperion製品についても、オラクルに買収される前から導入実績を重ねてきた。そうした経緯もあり、Oracle PBCSも扱うようになったが、2015年に流通・小売業向けのテンプレートを開発・リリースしたことで、導入案件が一気に伸びた。岡部社長は、「とくに多店舗展開している企業では、大量のExcelファイルを手作業で集計したり、さまざまなシステムからデータを取ってきてExcel上で集計するような作業は、予算編成や予実管理業務の大きな負荷になっていた。Oracle PBCSはその負荷を大幅に軽減できる。当社の流通・小売業向けテンプレート『ZEAL Oracle PBCS ソリューション』は、これまでのBI導入の豊富な実績をもとに開発したもので、業績評価や事業評価のKPIもプリセットしている。現場の業務量は従来のやり方と比べ、5分の1程度まで削減できる」と話す。

 今回リリースする製造業向けテンプレートは、これに続く第2弾のZEAL Oracle PBCSソリューションで、とくに受注生産を行う製造業を顧客対象としている。製造業の予算編成では、市場予測にもとづいた営業計画、製造計画、原価計画などをそれぞれの整合性を担保しながら策定していく必要がある。「これをExcelだけでやるのは非常に骨が折れる作業で、その業務負荷軽減にフォーカスをあてた」(岡部社長)という。売上計画の策定を支援するとともに、その計画をベースに生産側の原価計算などを自動化。予算編成の業務フローを網羅的にカバーする。

 日本オラクルは、クラウドのエコシステム強化を目的として、オラクルのクラウド商材導入の先進事例などをコンテスト形式で評価し、導入を担当したパートナーを表彰する「POCO(The Power of Cloud by Oracle)コンテスト」を開催している。今年7月に結果が発表された第2回POCOコンテストで、ジールは優秀賞と佳作を受賞した。こうした実績から、オラクルパートナーの間でも同社に対する認知度が高まっているという。岡部社長は、「他のオラクルパートナー、とくにSIerと協業しようという話も出てきており、製造業向けテンプレートの拡販の心強い味方になりそうだ」と期待を寄せている。(本多和幸)