中国インターネット大手の百度(李彦宏CEO)は4月19日、「Apollo計画」として、自動運転技術をオープンソース化すると発表した。公開を通じて、自社の技術を扱う産業エコシステムを構築し、自動運転の早期実現や品質向上につなげる。

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百度の自動運転車

 「Apollo計画」では、プラットフォーム、ハードウェア、ソフトウェア、クラウド・データサービスの4分野で、自動車メーカーや自動運転関連のパートナーを支援する。具体的には、環境検知、路線計画、車両制御、車載システムなどの機能に関するソースコードと性能を公開。開発テストツールも提供する。これまで自動運転分野に参入できなかった企業の障壁を取り払う。

 さらに、自動車やセンサなどを手がけるパートナー企業と共同で協力連盟を組織する方針。これによって、技術の早期普及を促進させるという。

 自動運転分野には現在、グローバルの自動車メーカーやIT企業が力を注いでいるが、技術のオープンソース化はまだ例をみない取り組みだ。百度の技術公開によって、自動運転の進展が加速する可能性がある。同社の陸奇総裁は、「今回、自動運転技術をオープン化することは、自動車業界で新たな革新を起こすチャンスとなる。われわれの技術の価値を広めることで、業界の変革を促進できる」と話している。

 百度は、今年7月に特定敷地内で、年内には都市の簡易道路で自動運転を実施する方針。2020年には、高速道路と一般都市道路での完全自動運転の実現を目指す。

 なお、中国工業和信息化部(工信部)と国家発展和改革委員会(発改委)、科学技術部が4月25日に共同で発表した「自動車産業中長期発展計画」では、25年までに運転支援、部分的自動運転、条件つき自動運転システムの新車搭載率を合計で80%以上にする目標が掲げられている。(真鍋 武)