働き方改革に着手

 クラウドストレージサービス「Dropbox」の国内展開をすすめるDropbox Japan(五十嵐光喜社長)は、ビジネス市場の開拓に本腰を入れる。

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米Dropboxのアディティア・アガーワルCTO、Dropbox Japanの五十嵐光喜代表取締役社長

 同社は今年1月からビジネス向け製品「Dropbox Business」の再編に着手し、2TBのストレージを提供する「Standard」(1ユーザー当たり月額税別1250円)、必要に応じた容量を提供する「Advanced」(同2000円)、オーダーメイドのサービスを提供する「Enterprise」(個別見積もり)の3種類の販売を開始した。この効果もあり、ビジネス向けサービスの新規顧客数は右肩上がりに推移している。2016年第2四半期の新規顧客数を「1」とすれば、1年後の17年第2四半期は7倍にまで増加した。

 さらに5月には、日本マイクロソフトやApple日本法人で幹部を歴任した五十嵐光喜氏を新社長に迎え、ビジネス向け事業を加速させていく。

 五十嵐社長は「ビジネス市場では、働き方改革の一環として、テレワークを導入する企業が増えている。どこからでもアクセスできる共有フォルダのニーズが高まっている」と話し、大容量のファイルを高速で送受信できるDropboxの強みを十分に生かすことができるとした。主要ターゲットは、画像や文書など大容量ファイルのやり取りが多いメディアや建築事業者、マーケティング、デザイン、セールス関連企業を想定する。

 また、16年11月にオープン ベータ版を、16年1月に本サービスを開始したドキュメント共有サービス「Dropbox Paper」も強みになるという。Paperは、クラウド上の文章をほかのユーザーと共同編集できるアプリで、日本語、英語、フランス語など20か国語に対応。編集の自由度が高く、チーム内でのコミュニケーションツールとしても利用できる。

 すでに朝日放送や、建築業の加賀田組 東京支店、フリーマーケットアプリ「メルカリ」を運営するメルカリなどが導入し、遠隔地での映像ファイルやCADファイルのやり取りに活用し、業務効率の改善に貢献しているという。

 五十嵐社長は「ビジネスの現場では、会社が選択したテクノロジーを従業員に使わせるのではなく、従業員が希望したテクノロジーを会社が選択するケースが増えている。この流れに乗り、ストレスなく使える機能をそろえたDropboxを多くの企業に使ってもらいたい」と話した。(山下彰子)