日立製作所(東原敏昭社長兼CEO)は12月14日、北京で取締役会を開催し、「2018中国事業戦略」を策定した。プロダクト事業の強化と社会イノベーション事業の拡大を推し進め、2018年度(19年3月期)に中国向け売上高を1兆1000億円まで拡大する計画を掲げた。(真鍋 武)

 日立製作所の15年度の中国向け売上高は約1兆500億円。為替の影響と日立物流、日立キャピタル非連結化の影響を除けば、目標を達成するための16~18年度の年平均成長率(CAGR)は10.5%だ。中国のGDP成長率目標6.5%を上回る野心的な計画といえる。

 プロダクト事業では、中国市場で有数のシェアを誇るエレベータ・エスカレータの領域で、ハイエンド機種の強化やミッドレンジ機種の拡充、保守サービスの拡大などを図るほか、自動車やエレクトロニクス分野向けの高信頼、高性能な部品・機器を提供していく。

 社会イノベーション関連では、中国政府が20年までの「第13次5か年計画」で掲げる「健康中国」「美しい中国」「ネットワーク強国」といった取り組みに歩調を合わせ、病院運営の効率化を図るヘルスケアソリューション、物流スマート化や製造業IoTといった生産性向上を支援する産業・流通のデジタル化、電気自動車(EV)、コネクティッドカー、自動運転車の普及に貢献する最先端機器やシステム提供などを拡大する。さらに、全社的な注力商材に位置づけているIoTプラットフォーム「Lumada」の中国展開を推進。中国政府や企業、大学との連携を通じた研究開発も強化する。

 「2018中国事業戦略」を発表後の翌15日には、日立グループが中国国家発展改革委員会(発改委)とともに「創新と健康養老」をテーマとした経済技術交流会を北京で開催した。同交流会には、日立製作所の東原社長兼CEOや小久保憲一中国総代表、発改委副主任の王暁涛氏などの政府代表者に加え、中国の製造業やIT、ヘルスケア関連企業、各業界の協会代表者など約200人が出席した。