債権や小売り、自治体などの強みを前面に

 アイティフォー(東川清社長)は、五つの重点事業を設定して、今年度(2018年3月期)を最終年度とする中期経営計画の目標達成を目指す。債権管理やコンタクトセンター、小売業向け基幹業務システム、自治体向けBPOなど、同社が強みとしてきた領域を軸に、関連する新しい商材やサービスを投入していくことで商談を活性化する。今期の連結売上高は前期比17%増の130億円の大幅増を目標に据える。

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 重点商材の一つは、この6月末に発売したばかりの個人ローン業務支援システム「SCOPE(スコープ)」だ。今年度(18年3月)は既存ユーザーの移行案件も含めて、地方銀行から10案件ほどの受注を視野に入れている。

 アイティフォーは、長年にわたって「住宅ローン審査支援システム」を開発してきたが、今回は銀行のカードローンをはじめとする個人ローン全般に幅広く対応させた後継製品として売り込んでいく。
 
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東川 清
社長

 二つめは、ロボティック・プロセス・オートメーション(RPA)。アイティフォーが強みとするコンタクトセンター関連システム開発のイスラエルのNICE(ナイス)が開発したRPAで、複数のロボットを統合的に管理し、自動化によってどれだけ短縮効果が得られたのか可視化する機能が特徴である。東川社長は、「毎月、RPAだけで60~70件の引き合いがきている」と引っ張りダコの状態。実装に伴う人的リソースの限りがあるため、まずはコンタクトセンターや金融機関など、同社が強みとする領域で、自動化効果が得やすい比較的に大きな規模のシステムからの受注を進めているという。

 三つめは、小売業向け基幹業務システム「RITS(リッツ)」のホームセンター対応版の開発とクラウド型決済サービス「iRITSpay(アイ・リッツペイ)」だ。RITSは百貨店向け基幹業務システムとして開発してきたが、近々ホームセンターからの受注第1号が確定する見込み。この受注に合わせてRITSのホームセンター対応を本格化させる。一方、「iRITSpay」は、電子マネーや訪日外国人が使う銀聯やアリペイ、ウィチャットペイなどにも対応するクラウド型の決済サービスで、今年1月からは琉球銀行が地場の小売業向けの決済サービスとしてiRITSpayの運用を始めている。今後は他の地銀や、地域の小売店などへの拡販が期待できる。

 四つめ、五つめは、いずれも自治体関連で、自治体の窓口業務のBPOや学校給食費の収納管理システムの商談を加速させていく。従来は国民健康保険などの督促といった収納代行BPOサービスを手がけてきたが、これをさらに推し進めて、保険や税務に関する収納窓口そのものを請け負う商談を進めている。また学校給食費はこれまでは学校ごとに徴収していたが、教職員が教育活動に専念できるよう、近年では自治体が徴収業務を行う動きが本格化。アイティフォーでは向こう3年でおよそ100団体からの受注を目指している。(安藤章司)