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上海に現地法人を設立――AIベンチャーのグラフ

2017/12/13 09:00

週刊BCN 2017年12月04日vol.1705掲載

【上海発】AI開発を手がけるグラフ(原田博植社長)は、上海に100%出資の子会社を設立する。現在、法人設立の手続きを進めており、営業開始後は中国の企業を対象に、AIやビッグデータの開発案件の創出を進めていく。

荒井直樹
大陸地区総経理

 グラフは2015年10月に設立したAI・ビッグデータ専業のITベンチャー。社長の原田氏は、データサイエンスの業界団体「一般社団法人丸の内アナリティクス」で代表理事を務め、業界では有数の認知度をもつ。顧客企業の収益最大化に向けて、データ活用のコンサルティングからデータの収集、クレンジング、データベース(DB)構築、分析、その後の運用まで総合的に支援しており、荒井直樹・大陸地区総経理は、「大企業のお客様が多く、単にデータを分析するだけでなく、データ活用に向けた組織の設計まで支援できる」と強みを説明する。

 設立から2年で、現在の総従業員数は10人程度。こうしたITベンチャーが、中国に早期進出するのは珍しい。このタイミングで法人設立を決めた理由について、荒井総経理は、「当社の事業領域では、ベンダー間の競争が激化している。自社のバリューを高めるためにも、海外市場への進出は不可欠だと判断した」と説明。中国では、AIビジネスに参入する地場ベンダーが急増しているが、グラフでは、まず現地の日系企業を主要ターゲットとして開拓し、事業基盤を固めていく方針だ。(真鍋 武)
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外部リンク

グラフ=http://gruff.co.jp/about/