製造業向けのソフトウェアとハードウェアのシステム開発に実績のある広島市のシリウス1(竹田邦雄社長)は3年前、従来の顧客領域と技術力を生かし事業を拡大するため、高速データ視覚化ツール(BI=ビジネスインテリジェンス)「Tableau(タブロー)」のビジネスを開始し、大手自動車向けなどで大型案件を多く獲得している。顧客のシステム開発だけでなく「Tableauの活用技術をベースに競争力向上に貢献する」(竹田社長)と、データ分析と活用で事業の拡大をねらう。

 Tableauの導入実績としては、自動車販売会社向けの「ディーラーマネジメントシステム(DMS)」や外資系製薬会社向けの「KPIシステム」を含め、住宅製造販売会社、大手通信会社などで幅広く実績を上げている。

201701231723_1.jpg
竹田邦雄
社長
 DMSは大手自動車メーカーの国内営業本部へ導入し、全国の販売会社の集計業務と分析業務の改善を支援。新車や中古、サービスを含めた顧客対応を各店舗別に集計し、Tableauで分析するのが主な役割だ。また、店舗に来店した顧客のアンケートデータを集計しプロモーション戦略も手がける。竹田社長は「店舗の状況を分析した結果、新聞の折り込みチラシが役立っていないことを突き止めた」と、広告費の大幅削減に貢献したという。

 Tableauは、直感的なドラッグ・アンド・ドロップ操作で簡単にレポートが作成でき、他のBIに比べ10~100倍の高速処理が可能で安価だ。先のDMS案件は「通常、1年以上かかるシステム構築を半年で仕上げた」と、既存システムにあるデータを使い、容易に導入できる面も評価された。

 同社は2013年8月にTableau Japanにエンジニアを出向研修させ、同ビジネスをスタート。Tableauの導入前の意思決定サポートからプロトタイプの導入や操作研修、導入からシステム運用までを一貫して手がけることができる。「多くの実績が評価され、大手企業からシステム構築の上流からコンサルティングの依頼を受けることが増えた」(竹田社長)と話す。

 最近では、AWS(Amazon Web Services)やセールスフォース・ドットコムなどクラウド上のデータと連携し、BIを使って分析するニーズが増え、同社ライセンス販売だけで、毎年倍の実績を上げている。竹田社長は「より多くの技術ノウハウを蓄積していく」と、主力事業に育てていく方針だ。(谷畑良胤)