新サービス「Kompreno」の提供を開始

 ソフトバンクグループのAgoop(柴山和久社長兼CEO)は、人の流れを可視化する新サービス「Kompreno(コンプレノ)」の提供を2月5日に開始した。「ビッグデータ、AI、GIS(地理情報システム)を融合させたサービスとして提供していく」と、柴山社長は力を込める。

 Komprenoでは、世界200か国・地域における2週間前から10分前までの流動人口を、地図やグラフを用いて可視化するサービス。スマートフォンのアプリケーションからユーザーの位置情報を取得し、独自の技術で解析したレポートをダッシュボード上に表示する。

 主な機能として、特定の期間内における人の密集度をメッシュでヒートマップ状に表示することが可能。また、特定の場所における人の滞在時間や人の移動速度・方向を色分けして示す。これらの情報を可視化することによって、店舗の出店計画や観光地の分析などに役立てることができる。
 
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柴山和久
社長

 基本料金は月額税別30万円から。解析するエリアの大きさで料金は変動し、「例えば、ある国における各携帯電話会社のネットワーク品質や人の流れ、滞在時間、移動速度・方向をトータルでみる場合、月額200万円ほどになる」(柴山社長)という。

 Agoopは、位置情報を活用したビッグデータ解析を専門として、2009年に設立。当初はソフトバンクをはじめとする主要キャリアのネットワーク接続状況を把握し、新たな基地局の設置など、よりよいネットワーク環境構築に向けた投資計画に一役買ってきた。また、ソフトバンクグループ外に向けては、小売り・流通や学術機関、自治体などにエリアマーケティングや災害対策などを目的としたGISソリューションを提供してきた。13年のソフトバンクによる米国大手携帯電話事業者のスプリント買収をきっかけに、データ収集可能な範囲を世界中に広げ、現在では毎月250億以上のログを取得。230か国・地域でのログを取得し、解析可能な国は84か国に上る。

 Komprenoの提供にあたり、およそ10社のスマートフォンアプリベンダーとアライアンスを結んだ。提携アプリケーションのアクティブユーザーは、「全世界で3000万人程度いる」という。世界中のデータをもつことが強みで、「グローバル企業と組みながらデータ提供が可能。マーケットも国内だけでなく、海外も視野に入れている」と柴山社長は話す。今後も、提携アプリケーションの追加に取り組んでく考え。また、Komprenoはさらに分析機能の追加などを行い、「全世界の情報を集めて、さまざまな業界で活用可能なものにして提供していきたい」と語る。

 Agoopでは現在、ビッグデータ解析のAI化に力を入れている。すでに、326パターンの解析手法については、「データの収集・解析、可視化までをすべて人を介さずAIで自動化している」という。目下の課題は、数々のグラフからディープラーニングで抽出した特異点に対して、マシンラーニングでその要因を解析し特定すること。AIが出した答えをもとに人が判断し、対策を行うことを目指している。(前田幸慧)