顧客の変革パートナーとして飛躍へ

 2016年9月にDell、EMC、VMwareなどが統合したDell Technologiesが誕生してから1年半。統合に取り組んだ同社の17年度が18年1月末に締まった。17年度はCI/HCI、オールフラッシュストレージ、サーバーなどが好調で売り上げは日本円で約8兆円。このほか、3万6000の新規顧客を獲得するなど、順調な伸びをみせた。

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左からEMCジャパン大塚俊彦代表取締役社長、デル平手智行代表取締役社長

 国内においては、デルとEMCジャパンは法人としては別会社で、機能面の統合を進めている。それを表しているのが17年2月に発表した「2×2(ツーバイツー)戦略」だ。共同の事業展開で、2社の製品を合わせることで国内シェアの倍増を目指す。この戦略は着々と進んでいるという。両社合算の業績についてEMCジャパンの大塚俊彦社長は、「前年度比で2ケタ成長を達成した。製品だけではなくコンサルティング/サポートのサービスも2ケタで成長している」と説明した。

 17年度の大きなトピックスがサポート体制の統合と強化だ。両社の製品サポートを行う「ジャパン サポート センター」を設立し、主要製品を24時間365日サポートする。さらに、これまでは日本で受けつけたものの、対応は海外拠点で行ってきたレベル1~3のサポートを、すべて日本で対応できる体制に整えた。サポート体制の統合と強化は18年度も続けていくという。

 18年度の重点戦略として打ち出したのが、コンサルティングと提案型ソリューション営業の強化だ。統合の次のステップとして、案件数を増やし、売り上げを伸ばす段階にシフトしていく。具体的な領域について大塚社長は、「日本企業の変革を本物にするお手伝いをしたい」と語った。

 変革の内容についてデルの平手智行社長は、「IoTやAIなどの新技術を活用したビジネスの刷新を実現するデジタル変革、そのためのITインフラの刷新、働き方変革、サイバーセキュリティの強化。この四つの変革を支援していく」と説明した。さらに、IoTの分野について、「これまではエンドポイントであるエッジとクラウドの2層構造のアーキテクチャだが、われわれはエッジとクラウドの間に分散型コアを配置する3層のアーキテクチャを提唱する」と独自の手法を取ることを説明した。従来型の2層構造は、エッジからクラウドにデータを転送するレイテンシや、クラウドで分析した結果をリアルの設定に再び戻す必要があるなどの課題がある。そのため、データを処理する場所はクラウドよりもエッジに近い部分が望ましい。そのため、エッジとクラウドの間に分散型コアを配置することで、データ処理をクラウドよりもエッジに近い場所で行う「マシンインテリジェンス」を実現しよう、という考えだ。

 大塚社長は、「日本企業の変革のパートナーとなるべく、事業を推進する。Dell EMCのさらなる飛躍、成長を実現したい」と意気込みを語った。(山下彰子)