Kofax Japan(コファックスジャパン)は、業務自動化のRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)事業が好調に推移している。昨年度(2017年12月期)は、国内のRPA関連の売上高が前年度比約3倍に伸長した。同社の河上勝・セールスディレクターは、日本を除くアジア太平洋地域の同売上高が約1.5倍だっただけに「大きな躍進を遂げた」と手応えを感じている。今年5月には富士通と販売パートナー契約を結ぶなど販路開拓が進んでいることもあり、昨年度に続いてRPA関連で堅調にビジネスが拡大していく見通しだ。

 RPAビジネスが伸びている理由について、Kofaxアジアホールディングスのエロール・マスカレナス・アジア太平洋地域・日本担当上級副社長は「ユーザー企業の“本業”でRPAを活用し、売り上げや利益を伸ばせるよう提案している」からだという。

 例えば、ネット通販のユーザーがライバル店の価格情報をRPAで収集し、自社の販売価格を最適化する。顧客先に設置してある複合機のトナーが消耗したという信号をキャッチしたら、自動的にその顧客の最も近くにいる保守サポート担当者の端末に補充の指示を出す。金融機関であれば、反社会的勢力のデータベースやソーシャルメディアから、当該顧客が取引先の条件を満たしているのか、という審査業務の自動化に役立てる。
 
左からKofax Japanの河上勝・セールスディレクター、
Kofaxアジアホールディングスのエロール・マスカレナス・
アジア太平洋地区・日本担当上級副社長

 マスカレナス上級副社長は、「ユーザーの競争力を高める本業の部分でRPAの効果を示していることがユーザーからの評価につながっている」と話す。RPAの採用を検討するユーザーのなかには、失敗を恐れてか、まずは間接業務の一部から適用するケースがあるが、「それでは十分な投資対効果が得られず、次の本格導入にもつなげる動機づけも得にくい」(河上セールスディレクター)と指摘する。

 Kofaxのもうひとつの競合との差異化点は、「情報キャプチャ」と呼ぶOCR製品や、OCRで読み取った帳票類の管理機能が充実していることだ。「顧客との接点は多様化しており、従来の郵送やFAXがある一方で、スマートデバイスやソーシャルメディアに広がりをみせている」(同)。同社では顧客接点から本業の自動化までトータルでサポートする情報プラットフォーム「TotalAgility Platform」を整備を推進。こうした情報プラットフォーム戦略の一環として同社のRPA製品「Kapow(カポウ)」を位置づけることでビジネスを伸ばしていく。(安藤章司)