業務効率を低下させるのは、賃貸業務を手がける主要各社で業務フローやシステムのバラツキがあるためだ。これを勘案して、グループ共通で使えて、導入後の運用もカスタマイズなしで対応できるパッケージソフトを探す方向に決まった。複数のパッケージソフトベンダーのなかから選定したのは、ワークスアプリケーションズの人工知能型ERPシステム「HUE」シリーズで、総合不動産管理システムの「HUE Real Estate(ヒュー・リアルエステート)」。
パッケージの標準機能のみでシステムを稼働させられれば、当該パッケージがバージョンアップするときも、手直しすることなく常に最新バージョンが適用しやすくなる。HUEシリーズは比較的新しい製品である。日々蓄積される膨大な業務ログデータをAIが学習・分析して業務担当者のパーソナルアシスタントの役割を果たすことで、業務の自動化や効率化を実現する。「AIは日進月歩で進化しており、その研究開発の成果をHUEシリーズに随時反映している」(ワークスアプリケーションズでHUE Real Estateの開発を担当する中嶋優氏)。カスタマイズが入らないことにより、こうしたバージョンアップも容易に行える。
リソースを本業により多く割り当て
プロジェクトでは、「HUE Real Estate」の機能と照らし合わせながら、賃貸業務の業務フローをグループで標準化するところから始まる。実質、今年度から具体的な作業がスタートしており、向こう数年で本稼働させる予定だ。