マイクロソフトが買収を決定したギットハブは、一般企業向けの展開を日本市場でも強化する。オープンソースの世界で、「GitHub」はソースコード共有ツールとしてデファクトスタンダードの地位にあるが、同社はそれに加えて、企業内のクローズド環境でも使用できる「GitHub Enterprise」を提供している。プロジェクト管理の効率化を図ることで、ソフトウェアによるビジネス革新に取り組む企業を支援していく考えだ。

ポール・セイント・ジョン
バイスプレジデント
 GitHubの機能ではソースコード管理が知られるが、同社はそれだけでなく、さまざまな開発環境やテストツール、クラウドサービスとの連携が可能で、設計段階からテスト、リリースに至るまで、開発・運用フローの全てを一元的にカバーできる、アジャイル開発支援ツールであることを強調している。

 8月に都内で開催した事業説明会で、同社本社でセールスを統括するポール・セイント・ジョン バイスプレジデントは「金融、医療、小売りなどあらゆる業界で、ソフトウェアによるイノベーションがビジネスをけん引する力の中心になっており、そのような革新は伝統的な古い企業にも影響を与えている」と述べ、日本においても製造業を中心に、自社のソフトウェア開発部隊を強化し、ビジネスの拡大・革新に取り組もうとする企業が増えていると指摘。開発者だけでなく経営層に向けても、GitHubがデジタルトランスフォーメーションを加速するツールであることを知ってもらいたいと話した。

 また、親会社となるマイクロソフトについては、これまでも約5年協業しており、「今回の買収はわれわれ自身にとっても、顧客にも受け入れられるもの」とコメント。過去にクローズな姿勢だったマイクロソフトも、今ではオープンな企業になっており、「世界のイノベーターのためにツールを提供する」というビジョンは両社共通であるとし、顧客の間でも大きな混乱は起こっていないと説明した。(日高 彰)