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不動産売買プラットフォームからAIソリューションまで事業拡大──SREホールディングス<新規上場企業の横顔>

2020/01/04 09:00

 SREホールディングス(西山和良社長)は、12月19日に東京証券取引所マザーズに上場した。上場初値は公開価格2650円を下回る2475円となった。

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 SREホールディングスグループは、SREホールディングスと連結子会社のSRE AI Partners、持分法適用関連会社のマネジメント・シェルパ・ソリューションで構成されている。同社グループは、「不動産事業」、ITの高度なテクノロジーとAI技術を基盤とした「IT プラットフォーム事業」「AIソリューション事業」の3つの事業を有機的に結合した「AI×リアル」ソリューション事業を展開している。

 「不動産事業」「ITプラットフォーム事業」「AIソリューション事業」だけをそれぞれ行う事業者はあるが、同社の調べではこれらの3つの事業を統合的に行っている事業者はなく、実業(リアル)を通じて得たデータと知見をAI技術やITにフィードバックし、それにより向上したAI技術やITを実業に導入し、またそこからフィードバックを得るという、3つの事業が相互に補完し合う強固なビジネスモデルを構築している。

 今後の見通しについては、不動産事業は、専門性の高い不動産仲介エージェントが、大量の不動産取引データをAI技術によって処理する「不動産価格推定エンジン」を活用し、さらに顧客満足度の高いコンサルティングサービスを提供することで、堅調に不動産仲介サービスが推移するものと見込んでいる。また、スマートホームサービス「AIFLAT(アイフラット)」の販売を数件予定している。

 ITプラットフォーム事業は、不動産売買プラットフォーム「おうちダイレクト」の機能拡充がさらに進むことで、堅調に既存の法人契約からのランニング売上が推移するとともに、新規法人契約の獲得が順調に進むと見込んでいる。

 AIソリューション事業は、「不動産事業」から得られる実業の知見と不動産取引オペレーションデータに加えて「ITプラットフォーム事業」から継続的に生成される豊富な不動産取引データを活用することで「不動産価格推定エンジン」のさらなる高精度化を進める。また、「不動産価格推定エンジン」の対応地域と対応物件種別を順次拡大することで、堅調に既存の法人契約からのランニング売り上げが推移するとともに、新規法人契約の獲得が順調に進むものと見込んでいる。

 さらに、不動産仲介業者と金融機関だけでなく電力業界や情報通信業界に対して、マーケティング活動、営業活動、人事業務、在庫管理業務といった顧客企業のさまざまな顕在的、潜在的な経営課題を「AI生成ツール」を用いて解決するコンサルティングサービスの提供を本格的に開始。堅調に既存の法人契約からのランニング売り上げが推移するとともに、新規法人契約の獲得が順調に進むものと見込んでいる。

 20年3月期の業績は、売上高38億1300万円(前期比31.7%増)、営業利益6億2900万円(前期比47.7%増)、経常利益5億8600万円(前期比34.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は3億8500万円(前期比48.4%増)となる見通し。
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外部リンク

SREホールディングス=https://sre-group.co.jp/