北菱電興(小倉一郎社長)グループは、ホテル向けの業務アプリケーションサービス「Hokuryo Connect」を12月からスタートする。同サービスは清掃業務をクラウド上で管理する「Clean Navigation(通称:クレナビ)」と、食堂や大浴場などの施設案内を宿泊客向けに発信する「Smart Concierge(通称:スマコン)」の二つを実装。ホテル業務のなかで人件費がかさみやすい清掃業務を効率化するとともに、リアルタイムに施設の混み具合を宿泊客に伝えることで「三密」を回避。「コロナ禍における感染拡大の防止にも役立つ」と、小倉社長は話す。

右から北菱電興の小倉一郎社長、ホクリョーリードの早川浩社長

 ホテル向けの業務システムでは、これまでビデオ・オン・デマンド(VOD)サービスを主力としてきた。今回、子会社のホクリョーリードとともに、新規にクラウドベースのHokuryo Connectサービスを開発。コロナ禍で厳しい事業環境にあるホテル業界に向けて、「まずは清掃業務の効率化によるコスト削減と三密回避を訴求していく」(ホクリョーリードの早川浩社長)考え。VODを中心に500施設への納入実績を持つ同社グループだが、Hokuryo Connectシリーズは向こう10年で5000施設、金額にして年間30億円規模のビジネスに育てていく方針。

 清掃作業者と点検担当者、管理者などの情報連携を行うクレナビの商品化に先立って実施した実証実験では、業務の完全ペーパーレス化を実現するとともに、情報共有の徹底による効率化で年間約400万円のコスト削減の試算結果が得られた。また、スマコンでは、宿泊客向けに紙媒体による各種の案内を改め、施設内のモニターや宿泊客のスマートフォンで情報を提供。施設内の利用状況をリアルタイムで共有することで三密を事前に回避しつつ、「配布物のデジタル化によるコスト削減効果も期待できる」(同)としている。(安藤章司)