Webサイトなどの顧客体験分析プラットフォームを手掛ける米コンテンツスクエアは、日本法人「Contentsquare Japan」を設立した。5月23日にオンラインで開催された報道向け説明会で、伊奈憲一郎・カントリーマネージャーは、顧客体験分析という領域の認知拡大が課題になるとした上で、日本法人による営業活動を推進していくとともに「案件を作っていく活動や契約後のデリバリー、コンサルテーションを支援していただくビジネスパートナーを拡大していきたい」と述べた。
伊奈憲一郎 カントリーマネージャー
コンテンツスクエアが提供するツールは、ブラウザーサイト、モバイルサイト、アプリ上におけるカーソルの移動やスワイプ、タップなどの行動を把握し、ヒートマップなどでカスタマージャーニーを可視化する。クリック率やエンゲージメント率、離脱率などの各種ビジネス指標を分析できるほか、AIがUI上の問題点を提示してくれる。
世界26カ国に1000社を超える法人顧客を有しており、国内では、日本法人設立前からギャプライズが代理店を務め、30社以上が導入している。日本法人は4月1日付で設立された。
同社のパートナーはソリューション連携を担うテクノロジーパートナーと、販売面を支えるビジネスパートナーで構成する。双方ともに強化していく考えだが、伊奈カントリーマネージャーは、ツールをただ提供するだけでは使いこなせない顧客も少なくないとみており、ビジネスパートナーによる導入・活用支援に期待する。
現状はギャプライズのほか、4月にソフトバンクともビジネスパートナーの契約を結んでおり、今後についても「日本のお客様が求めるエコシステムを構築し、リセールモデルでビジネスを広げる」方針だ。
説明会では、本社のジョナサン・チェルキCEOがビデオメッセージを寄せた。チェルキCEOは、日本に置いた専門チームを通じて、ユーザー企業がより優れたデジタル体験を創出し、顧客との関係を強固にできるよう支援すると説明。「カスタマーエクスペリエンスの分野には大きな可能性が秘められている」と訴えた。
(藤岡 堯)